ユニーク五月飾りに込められた願いとは? 府中市

端午の節句を前に府中市のJR上下駅では一風変わった五月飾りがお目見えしています。

寺田琢哉記者「JRの上下駅なんですが、駅の構内に一大ブームを引き起こしたあのおもちゃが展示されています」

駅に併設した店舗に登場したのは「ミニ四駆」の五月飾り。

端午の節句に合わせて20台が展示されています。

1980年代に登場するや子どもたちの心をつかみ一大ブームとなった「ミニ四駆」。

広島市の百貨店で行われた大会では約1000人が競い合いました。

長年にわたり多くの人を引き付けましたが、なぜ上下駅での展示なのでしょうか。

企画した大元健司さん「福塩線を残しておきたいという視点からです。小さなイベントを繰り返し打つことかな」

JR西日本が公表した収支状況によると、上下駅も含まれる府中から塩町駅間は年間6億円を超える赤字となっていて、存続への課題も明らかに。

そんな中住民によって開かれたこのイベント。「ミニ四駆」以外にも「ガンダム」の姿が。

実は先月「ガンダム雛」として展示したところ、多い日で300人が訪れる大人気になったといいます。

大元健司さん「売店の売り上げも急増したとお伺いしていますし、にぎわったことが何よりうれしかったですね」

「ガンダム」と「ミニ四駆」を提供した男性は

森伸之さん「僕ら世代の人の目に留まって、子どもにここなこうなんだよと説明をしてもらえれば」

今回展示されたミニ四駆どれも森さんがこだわりのカスタムがされているといいます。

多くの人の歴史を紡いできた駅舎で、町へのにぎわいの願いが込められた展示。

一風変わった五月飾りには存続に揺れるローカル線への住民たちの思いが込められていました。

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