吹奏楽部の楽器をふるさと納税で 大分

 中学・高校の部活動を支援しようと豊後大野市で新たなふるさと納税が始まります。

江藤 佳織教諭インタビュー:

「サックスとか数はあるが年代が古いものが多くて。今2年生が使っているアルトサックスがこういう状況、40年前ぐらいのサックスです」

 豊後大野市の三重中学校。吹奏楽部ではトランペットやトロンボーンなどの管楽器だけでも10種類以上所有していますが経年劣化によるさびや部品の故障などが目立ちます。

江藤佳織教諭インタビュー:

「きれいなピカピカの楽器でいい音を出して吹奏楽の良さや楽しさが伝わるようなアプローチをしたいのですが…」

 低音の要となるこちらは大型の金管楽器「チューバ」です。本体部分には大きなへこみが見られます。空気の通る管がへこんでいることで音程が安定せず、合奏に支障が出るそうです。ただ、買い替えると100万円以上はかかるといい学校の限られた予算では手が届きません。

生徒インタビュー:

「管がへこんでたりするのでへこんでいないものがほしい。音が合いにくいので合うようになったらめっちゃうれしい」

 子どもたちに楽器を使ってもらい、音楽を楽しめる十分な環境を提供したい。そんな思いで川野市長が発表したのが「楽器寄付のふるさと納税」です。どんな仕組みかというとまず、家庭で使わなくなった楽器を持っている寄付者が専用サイトで楽器のメーカーや型番を入力しWEB上で査定を受けます。その査定額で納得したら寄付者は楽器を発送し取引が成立するというものです。寄付者のメリットは査定額が納税額として税の控除を受けることができます。また、通常のふるさと納税と違って返礼品はなく、市内在住の人でも活用できます。県内では杵築市が2020年からおよそ10カ月間同様の取り組みを行い集まった33台の楽器が市内の中学・高校で活用されています。

豊後高田市まちづくり推進課 藤井良子さんインタビュー:

「1つでも楽器を寄付して頂けたら子どもたちが夢に向かって活動できると思うのでぜひ温かいご支援を頂けたらと思う」

生徒インタビュー:

「(楽器が届いたら)これから入ってくる後輩たちにも大切に使ってほしいのでお手本になれるような使い方をしてずっと長く使って行きたい」

 豊後大野市の楽器寄付ふるさと納税は28日から始まっていて2022年度いっぱいの受付を予定しています。三重中学校のほか三重総合高校でも募集しています。

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