ビーチ・ボーイズ、1962年のデビュー・アルバムから60周年!全世界で450万枚以上のセールスを誇る決定版ベスト・アルバムのリマスター新装盤リリースを発表

By 酒井裕紀

The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)

米カリフォルニアのホーソンにて、3兄弟、従兄弟、友人の5人によって結成されたThe Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)は、1962年にファースト・アルバム『サーフィン・サファリ』(Surfin' Safari)をキャピトル・レコードからリリースしました。「サーフィン」や「サーフィン・サファリ」といったヒット曲を収録、当時は稀であったほぼオリジナル曲で構成されたこのアルバムは、全米チャートに37週間ランクイン。バンドはその後の作品も高い評価を得ると共にセールス面でも大成功し、現在までの全世界売上枚数は1億枚を超えています。

それから60年を経ても、タイムレスな音楽とカルチャー性と共に、最も伝説的で影響力のあるグループの1つであるビーチ・ボーイズ。彼らの60周年を祝福するべく、2022年~2023年のリリース予定が発表。まず6月17日に、“決定版ベスト・アルバム”として知られる『サウンズ・オブ・サマー/ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビーチ・ボーイズ』のリマスター新装版がリリースされることが決定しました。

『サウンズ・オブ・サマー/ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビーチ・ボーイズ』は2003年オリジナル・リリース当時、全米チャートに104週間ランクインし、現在までに450万枚以上のセールスを記録したヒット作。この発表に合わせ、「グッド・ヴァイブレーション」の新ステレオ・ミックスが先行リリースされました。

『サウンズ・オブ・サマー/ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビーチ・ボーイズ(リマスター)』は、2013年グラミー賞「最優秀ヒストリカル・アルバム」受賞作『スマイル(コレクターズ・ボックス)』(The Smile Sessions [Deluxe Box Set])、昨年8月にリリースされた『フィール・フロウズ:サンフラワー&サーフズ・アップ・セッションズ1969-1971』(Feel Flows: The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969-1971)と同じく、マーク・リネットとアラン・ボイドが編集を担当。

フィジカルは、1CD、3CDデラックス・エディション、2LP、6LPスーパー・デラックス・エディション(180gブラックLP)の各形態でリリース。新ライナーノーツ(日本盤CDには日本語訳を掲載)と新たな写真が掲載されます。

オリジナル盤の30曲に50曲が追加された80曲入デラックス・エディションは、24曲が新ミックス音源で、うち2曲は初ステレオ・ミックス。新ミックスは、最新のデジタル・スタジオ抽出技術によりオリジナルのモノラル・バッキングトラックを初めて分離させた曲もあるといいます。デジタル配信では、オリジナル盤に収録されていた30曲のドルビーアトモスでミックスされたオーディオが用意されています。

「キャピトル・レコードと契約し、ファースト・アルバム『サーフィン・サファリ』をリリースしてから60年が経つなんて信じられません。1962年の僕らはまだ子供で、僕らの音楽が自分たちをどこに連れて行くのかもわからず、世界に大きな影響を与え、今も愛され、世代を超えて発見され続けることになるとは夢にも思っていませんでした。これは大きな節目で、僕ら全員が達成できたことを光栄に思います。そして僕たちの素晴らしいファンの皆さんーー昔からのファンの皆さんも新しいファンの皆さんもーーと、一年を通してさらに多くのことを共有することを楽しみにしています」(ビーチ・ボーイズ)

『サウンズ・オブ・サマー/ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビーチ・ボーイズ(リマスター)』に続いて、名曲の数々の新ミュージック・ビデオやリリック・ビデオの公開や、『カール&ザ・パッションズ~ソー・タフ』(1972)&『オランダ』(1972)のボックスセット(『フィール・フロウズ:サンフラワー&サーフズ・アップ・セッションズ1969-1971』のように、この時期の音源をまとめたもの)リリースも予定されています。音楽作品以外にも、バンドのドキュメンタリー、トリビュート・スペシャル、展覧会やイベントも準備が進められているそうです。

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