強風で長崎県内交通乱れ GW初日 観光、帰省客に影響

到着が遅れた特急列車の乗客で混雑する改札周辺=29日午後2時8分、長崎市尾上町のJR長崎駅

 ゴールデンウイーク(GW)初日の29日、長崎県内は強風で交通機関が乱れ、観光客や帰省客の足に影響が出た。
 長崎地方気象台によると、東シナ海で発生した低気圧が発達しながら九州付近に進み、佐世保で最大瞬間風速23.5メートルとなるなど県内各地で強風が吹いた。
 JR九州によると、午前11時25分ごろ、JR長崎線肥前大浦-小長井間で倒木が架線にかかっていることが判明。強風が原因とみられるという。列車の運転を一時見合わせて倒木を撤去し、約100分後に再開。このため博多発長崎行き特急が最大約2時間遅れるなど特急・普通合わせて12本が運休・遅延し、約1200人に影響が出た。
 この間、長崎駅のみどりの窓口では列車を変更する利用客の行列ができたほか、駅員が2時間遅れて到着した乗客に特急券を払い戻していた。
 海の便は、しけのため九州商船のジェットフォイルや高速船、フェリー計25便が運休。五島市の実家である法事のため2年ぶりに広島市から帰省した川辺正彦さん(74)はJR特急で長崎駅に着いたものの、近くの長崎港ターミナルで足止め。五島行きジェットフォイルの運航再開のめどが立たず「3回目のコロナワクチンも接種してきたのに。長崎で泊まるホテルを探さないといけないかなあ」と残念そうに話した。
 空の便もオリエンタルエアブリッジの長崎-対馬間の2便が欠航、2便が約1時間遅れた。


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