夏至前後2ヵ月の昼前後限定 水平虹とも呼ばれる環水平アークが出現 あす天気下り坂のサイン

環水平アーク 30(土)午後1時ごろ 南砺市・瑞泉寺にて 撮影:芦沢涼 気象予報士

 きょう30日(土)午後1時ごろ、青空が広がる富山県にて、藤で有名な南砺市・瑞泉寺(なんとし・ずいせんじ)上空に虹色の光が出現した。これは「水平虹」と呼ばれる「環水平アーク」という現象と見られる。見頃を迎えている藤棚とのコラボレーションも美しく、居合わせた人々を喜ばせたようだ。

晴れているときに見られる虹色は天気下り坂のサイン

 環水平アークは太陽の周りに虹色の輪ができるハロ(日暈)と呼ばれる現象の1つで、空の高い所にできる薄い雲の粒・氷晶に太陽の光が屈折することで見られる現象。日本国内では、夏至前後の2ヵ月程度、正午前後の約1時間に限られて見られる、まれな現象だ。
 環水平アークやハロを出現させるような上空の薄い雲は、だんだんと日本付近に湿った空気や強い寒気が流れ込んでいるときに広がりやすく、次第に天気は下り坂のサインとなることがある。

あすは広く雨具の出番に

 まさにあす5月1日(日)は、四国東部から環水平アークが見られた富山、そして北海道と広い範囲で雨が降る見通し。朝は日本海側ほど雲が厚く、雨が降る所が多くなりそう。太平洋側でも夜にかけて次第に雨が降る見通し。あすは外出する際に雨が降っていなくても、雨具を忘れずに持って行った方がよさそうだ。

(気象予報士・鈴木悠)

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