【高校野球・春季神奈川県大会】横浜商の2年堀切、初登板で好投 「精度高めたい」夏へ成長誓う

先発した横浜商の川又=横浜(立石 祐志写す)

◆桐光学園11─0横浜商(8回コールド)

 2年川又を先発させた横浜商(Y校)は、五回の頭から同じく2年の堀切に継投。0-6と劣勢の中、大会初登板の左腕を思い切って送り出した。

 162センチ、60キロと小柄ながら、直球でインコースを突く強気の投球が持ち味。堀切は五、六、七回を1安打無失点に抑え、八回につかまってエース熊倉にマウンドを譲ったものの、粘りの投球で試合を壊さなかった。

 「火曜日(26日)ぐらいに(登板が)あるかもしれないと監督に言われていた。準備はできていた」と堀切。観客の入った横浜スタジアムでのデビュー戦にも気負った様子はなく、六、七回と三塁まで走者を進められたが落ち着いてしのいだ。

 四回は、川又が2長打を含む5安打を浴びて5失点。継投のタイミングについて「(堀切は)変化球をうまく使って抑えてくれると思っていたが、(もっと早い)四回の途中で代える勇気が私になかった」と菅沼努監督(61)に言わせる好投だった。

 主戦熊倉、背番号3の左腕繁野に加え、2年生投手も経験を積んだ今大会。菅沼監督は「打線一回りぐらいは抑えられる投手がそろっている。追い込んでから打たれるなど我慢しきれない課題はあるが、ベンチワークも含めて夏に仕上げていければ」と期待する。

 堀切は「八回は走者をためてしまい、腕が振れなくなった。もっと体力をつけてボールの出し入れの精度を高めたい」と成長を誓った。

© 株式会社神奈川新聞社