城間那覇市長が市長選不出馬の意向 近く与党に伝達

 沖縄県の城間幹子那覇市長(71)が、11月15日に任期満了を迎える今期で引退し、3期目に出馬しない意向を固めたことが4月30日、関係者への取材で分かった。一両日中にも市政与党などに伝える。秋の市長選への対応は未定で、今後、城間氏を擁立した「オール沖縄」勢は後継候補の人選を加速させる。

 城間氏はこれまで、3期目の進退を明らかにしていなかった。3月の定例会見では、出馬について「決断はしていない。さまざまな方向で時期も含めて相談を少しずつ進めている」と述べるにとどめた。市政与党は城間氏の3期目出馬を軸に、秋の市長選への対応を進めていた。

 城間氏は本紙の取材に対して「答えられない」として回答はしなかった。

 後継には知念覚副市長らの名前が挙がりそうだ。市民グループから出馬要請を受けたNPO法人代表の糸数未希氏も立候補を検討している。一方、自民党は対抗馬の人選を本格化させる見通しだ。

 県内最大の人口を擁する県都・那覇市長の勇退は、7月の参院選や9月の知事選にも影響を与えそうだ。

 城間氏は1951年1月生まれ、伊是名村出身。宮城教育大卒。那覇市教育長、副市長を経て、2014年11月の市長選で初当選。18年10月に再選を果たした。(知念征尚、伊佐尚記)【関連記事】
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