TOYOTA GAZOO Racing、スープラを改良し待望の6速マニュアルギア搭載車を新設定

 トヨタ自動車およびTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、同社を代表するスポーツモデルのスープラの一部改良内容を発表した。運動性能の進化、RZグレードへのマニュアルトランスミッションの新規設定など改良を受けた新型は、2022年夏頃より商談受付を開始し、秋ごろから納車となる予定だという。

 スープラは、1978年の初代誕生以降、直列6気筒エンジンの後輪駆動車(RWD車)という特徴を受け継ぎ、多くのユーザーに支持されてきたトヨタ・スポーツの一台だ。

 また、これまで数々のモータースポーツで活躍しており、現在もSUPER GTへの参戦のほか、スープラをベースとしたレース専用車両のGR Supra GT4は、2021年末時点、発売開始から約1年半で累計販売台数50台を達成するなど、公道とサーキットの両方で多くの支持を集めているモデルだ。

 今回の改良では、シャシー性能を更に熟成させることで、運動性能に磨きをかけ、強い要望・期待に応えるべく、スープラの高出力・大トルクエンジンに合わせ、高耐久のマニュアルトランスミッションを新たに開発、RZグレードに搭載車を設定した。

 主な改良点はAVS(Adaptive Variable Suspension)の制御、アブソーバーの減衰特性チューニングにより、ロールバランス、乗り心地を向上。同時にスタビライザーブッシュの特性変更により、操舵初期の応答性を上げた。シャシー制御系(AVS、EPS、VSC)の見直しにより、操舵フィーリング、限界域でのコントロール性を向上させている。

 RZグレードに新設定の6速マニュアルトランスミッションは、ハイパワーエンジンを操る楽しさを追求した。シフトノブの形状はどの方向からも握りやすく操作のしやすい球体形状を採用。ノブトップにはGRロゴを配してスポーティなイメージを演出した。

 コンピューターがドライバーのクラッチ、シフト操作に合わせて、最適なエンジン回転数になるよう制御するiMTを採用。シフト操作時に自動でブリッピングし、ドライバーの意を汲んだスムーズで気持ちの良い走行性を提供する。また、マニュアルトランスミッション専用の室内サウンドチューニングにより加速感の盛り上がりを演出する。

 足元は新意匠の鍛造19インチホイールを採用(RZグレードのみ)。塗装はプレミアムチタンダークシルバーを新たに採用し、GRヤリスやGR86と統一性を感じさせるスポーク形状や断面形状とし、軽量化・高剛性化を両立し、性能向上と機能美を追求した。

 質量は1本あたり1.2kgの軽量化を実現し、バネ下重量軽減による乗り心地性と操縦安定性の向上させている。

 外板色として全グレード共通でボルカニックアッシュグレーメタリックと、ドーンブルーメタリックを新たに設定し、RZに台数限定で新規色マットアバランチホワイトメタリックを設定している。(編集担当:吉田恒)

ストレート6エンジンに6速マニュアルトランスミッションを組み合わせて新設定したスープラRZ シフト操作時に自動でブリッピングし、エンジン回転数を合わせてドライバーの意を汲んだスムーズで気持ちの良い走行性を提供する

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