岡山大学病院「新施設」の計画中止を発表 がん患者への治療に影響出る恐れも

がん患者への治療に影響が出る恐れがあります。岡山大学病院は2023年春に開設を予定していた放射線の先端治療や臨床検査を行う施設の整備計画を中止したと発表しました。

計画中止となったのは2023年4月に開設予定だった「先端治療・臨床検査センター」です。

関係者によりますと、この施設では最新装置で高度な画像診断や先進的な放射線治療などが行われる予定でした。

事業費は約200億円で、民間事業者が建設、装置の設置をして運営を行うPFI方式を採用していました。2020年の9月には事業者を公表し、埋蔵文化財の調査も行われていました。

関係者によりますと岡山大学病院には現在、がんの治療などに使われる放射線の装置が2台あり、2023年3月から順次、更新時期を迎えます。装置を1台ごとに更新すると約1年半の期間が必要で、数百人の治療に影響が出る恐れがあるということです。

岡山大学病院は事業の中止について「さまざまな状況を総合的に勘案した結果」とし、診療については「影響が出ないように最大限努める」としています。

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