「もののけ小路」建築家・谷尻誠さんが餅屋 広島・三次市

歴史ある街並みを生かしてにぎわいをつくろうと広島県三次市三次町に一風変わったこみちができました。その名も「もののけ小路」です。

三次市の中心部、古民家が建ち並ぶ一角でプレオープンを祝う式典が開かれました。

全長30メートル、幅1.5メートルの「もののけ小路」。三次もののけミュージアムの裏側から石畳通りまで通り抜けることができます。設計を手掛けたのは、三次町出身の建築家・谷尻誠さんです。

谷尻誠さん「たまたま床を作った時に乾く前に獣が歩いて抜けていたので、そのまま残してもののけが通り抜けたというエピソードが生まれればいいなということで残してある」

小路と一体となってデザインした「餅屋もちのえき」。

地元の材料をふんだんに使ったみたらし団子を販売します。

谷尻誠さん「この場所の近くで生まれ育ったんですけど、うちの祖母がお餅があまりにも好きすぎて、祖母の思いを何か違う形で表現できないかと考えて」

古民家の温かさを残したデザインで子どもからお年寄りまで気軽に集える空間を目指します。

谷尻誠さん(14秒)「幼い頃は三次にこういう店はなかったので、若い子たちもこういう所に来ていろんなことを感じ取ってもらいたいし、何でも新しくすることより古いものを大事にしながら新鮮さを皆さんに感じてもらいたい」

小路とは江戸時代から続く生活道。木造家屋の間で火事の広がりを防ぐ目的もありました。家屋の建て替えなどで少なくなりましたが、三次市が2006年から石畳に舗装するなど現在10カ所ほどが保存されています。

三次観光推進機構 永江博之専務理事「地元のにぎわいの再生につながるようなイベントなどをしていただければいい」

「もののけ小路」は3日から毎日午前9時から午後6時に開放されます。

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