孤高の天才森山大道写真展=IMSパウリスタにて開催中

展示会場の様子

 国際交流基金と森山大道写真財団は4月9日から8月14日まで、ラテンアメリカ地域初となる森山大道写真展をサンパウロ市ベラビスタ区のモレイラ・サレス・インスティチュート文化センター(通称:IMSパウリスタ、住所:Avenida Paulista, 2424)にて開催している。入場無料。
 同展では森山大道の作品約200点を時系列順に展示し、年代ごとの変化をわかりやすくしている。森山作品は初期の模範的な作品から、「アレ・ブレ・ボケ」と評される激しく乱れた画面構成の作品へと変化していく。森山はこれまで第44回毎日芸術賞やドイツ写真家協会賞を受賞するなど、国内外から高い評価を受けている。
 キュレーターを務めるチアゴ・ノゲイラ氏は「森山は長年写真を問い、その概念を覆してきました。中でも写真を『崇められるような完璧なもの』から、『誰でも気軽に扱える身近なもの』へ転換させた点は注目に値します。ぜひ色々な方に来場いただき、写真についての新しい価値観を感じてもらいたいです」と呼びかけた。

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