押井守がコンテンツ語り尽くす「赤胴鈴之助」からYouTubeまで

映画監督の押井守(70)が「赤胴鈴之助」からYouTubeまで、約70年にわたり親しんできたカルチャーを語り尽くした。「押井守のサブぃカルチャー70年」(東京ニュース通信社発行)が2日に発売され、日本のサブカル界に多大な功績を残した押井が、これまで親しんできたコンテンツを取り上げた。

「赤胴鈴之助」はほぼ初めてふれたエンタテインメントだと語り、現在はYouTubeにハマっているという押井。映画、テレビシリーズ、漫画、アニメなどをその思い出とともに振り返りつつ、戦後日本がエンタテインメントを通じて何を表現し、社会を映し出してきたのかを語る。TV Bros.WEBで好評を博した連載に加筆して書籍化。カバー・挿絵は人気アニメーター&監督の梅津泰臣描きおろし、構成・文は映画ライターの渡辺麻紀が担当した。

同書では「赤胴鈴之助」「宣弘社」「石ノ森章太郎」「エイトマン」「ミステリー・ゾーン」「円谷プロダクション」「機動戦士ガンダム」「名犬リンチンチン」「謎の円盤UFO」「プリズナーNo.6」「ジェリー・アンダーソン」「モーツァルト」「川井憲次」「少年」「ビッグコミック」「たっちゃんねる」「Fラン大学就職チャンネル」などを取り上げた。

押井守は1951年生まれ、東京都出身。1977年、竜の子プロダクションに入社。スタジオぴえろを経てフリーに。おもな監督作品に『うる星やつら オンリー・ユー』(83)、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)、『機動警察パトレイバー the Movie』(89)、『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)。『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)はアメリカ『ビルボード』誌セル・ビデオ部門で売り上げ1位を記録。『イノセンス』(04)はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)はヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品された。2016年ウィンザー・マッケイ賞を受賞。最新作は原作・総監督などを務めた『ぶらどらぶ』(21)。

梅津泰臣による『サイボーグ009』の中面挿絵
「押井守のサブぃカルチャー70年」押井守/著(東京ニュース通信社発行)の書影

(よろず~ニュース編集部)

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