製品評価技術基盤機構、名古屋工業大学と製品事故データ活用し、安全な生活を研究

製品評価技術基盤機構(NITE)中部支所と名古屋工業大学は6万件を超す製品事故情報のデータベースを活用し、製品事故が増減する原因を特定する共同研究を始めた。共同研究で得られた知見や経験は今後のNITE業務に活用する。

NITEによると、共同研究はNITEが持つ幅広い製品事故データを統計分析し、製品事故発生傾向の数理モデルを構築するのが狙い。NITEは数理モデルの構築が実現すれば、製品事故が増減する原因を特定でき、製品事故を効果的に減少させることが可能になるうえ、製品事故の発生傾向も予測できるため、事故対応体制の構築がより効率的に進められるとしている。同時に、NITE全体のデータ分析力向上も図れ、国民に対する情報提供の高度化が実現すると期待している。このため、データサイエンスの分野で実績がある名古屋工業大学大学院工学系研究科の川村大伸准教授と共同研究に入った。

NITEは社会で利用されている技術が内包するリスクの低減を目的に設立された独立行政法人。消費生活用製品安全法などを基に全国で起きた製品事故情報を収集しており、この分野で国内最大級のデータベースを保有している。

参考:

【名古屋工業大学】NITEと名工大、学官連携による製品事故データを用いた「国民の安全な生活」の実現に向けた共同研究を開始~ 身の回りの製品による事故の発生傾向把握 ~

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