「憲法は守るべきか、変えるべきか」 憲法記念日に護憲派・改憲派がそれぞれ集会 広島

憲法記念日の5日、ロシアによるウクライナへの侵攻が続く中、護憲派と改憲派が集会を開きました。あなたは、どう考えますか?

小林康秀キャスター
「広島市の市民団体による憲法9条をめぐるシール投票は、コロナ禍のために3年ぶりとなりましたが、ウクライナ情勢のために今年は少し意味合いが少し違うようです」

RCC

原爆ドーム(広島市中区)前で行われたシール投票は、ロシアのウクライナ侵攻反対の横断幕が掲げられる中で、行われました。

RCC

「9条を守る」に投票した人
「(子どもが)テレビでウクライナとか見ているので、怖いって言ってちょっと不安定になっていて、親としても他人事ではないなと改めて思うので守っていきたいなと」

「9条を変える」に投票した人
「9条を変えて、しっかり自力で侵略を受けないような体制を整えないと、ウクライナのようになると思う」

広島市中区では護憲派の市民グループが集会を開きました。

RCC

集会では、平和研究に詳しい新潟国際情報大学の佐々木寛教授が講演。日本国憲法は現実的ではないという改憲派の考え方に対し、「ウクライナ侵攻では世界中で戦争反対の運動、市民社会の連帯が起きた。この連帯に基づいて平和をつくることを日本国憲法はうたっている。憲法の理想は21世紀ではむしろ現実主義的だ」と主張しました。

RCC

実行委員会共同代表の山田延廣弁護士
「憲法を改正して、軍隊を持って、敵地を攻撃する能力を持ったり、核兵器を保有して本当に安全か。もう少し冷静な目で、自分たちの頭で、日本の国として、どうやって子孫を守っていくか考えた方がいい」

一方、広島市安佐南区では憲法改正を掲げる自民党の、支部による集会が開かれました。

RCC

岸田文雄自民党総裁
「憲法改正に向けた機運をこれまで以上に高めていきたいと」

RCC

講演したウクライナ人ジャーナリストのナザレンコ・アンドリー氏は、ロシア侵攻を受けている母国の現状に触れながら、日本を取り巻く環境も厳しさを増していると指摘しました。

RCC

ナザレンコ・アンドリー氏
「もし、一方的な武力行使がまかり通るような世界になってしまえば、今度は日本は無関係ではいられない。今度は必ず台湾の危機が起きてしまう。そうなったら遅い」

自民党 石橋林太郎衆院議員(比例中国)
「75年前と今、わたしたちが暮らしているこの令和の時代では、大きく国内においても国外においてもさまざまな環境・社会環境が変わってきている。安心安全を確保することができるような改正をしていくべきでは」

© 株式会社中国放送