アカデミー賞作品の「ロケ地巡り」に世界遺産も 制限なしのGWで苦境の観光地ににぎわい戻る 広島

コロナ禍で苦境が続いている広島県内の観光地ですが、このゴールデンウィークは、久しぶりに多くの人でにぎわいました。

客室の灯りが久しぶりに戻ってきました。

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コロナ過で苦境が続いたホテルでも、ゴールデンウィークを迎え連日、ほぼ満室状態となりました。

グランドプリンスホテル広島(広島市南区)では、2年前の「緊急事態宣言」で初めて休業。これまで4度の臨時休業を余儀なくされました。

ことし、行動制限がないゴールデンウィークを迎えたホテルでは、久しぶりに宿泊客で賑わっていました。

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グランドプリンスホテル広島 弓手理史アシスタントマネジャー
「今年のゴールデンウィークは去年のおよそ3・5倍のお客様がいらっしゃっていただいています」

例年のゴールデンウィークは、半年から3か月前には、多くの予約が入っていましたがー。

弓手理史アシスタントマネジャー
「コロナ禍以降、予約の直近化。予約されてから、いらっしゃるまでの期間が短い傾向が続いている。このゴールデンウィークは特に顕著に出ました。この直近1ヶ月、もしくは1、2週間で予約数が、ぐっと伸びたと感じています」

また4月は、「県民割」の利用もあり、県内の宿泊客が半数を占めていました。ゴールデンウィークに入ってからは、6割以上が県外からの宿泊客になったそうです。

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2年ぶりに旅行をしたという家族連れの姿もありました。

鳥取から来た家族
「常に旅行に行きたいと思っていて、落ち着いたし行こうかなと。仕事があるので、パッと来て、パッとやって、パッと帰ります」

■アカデミー賞受賞映画の「ロケ地巡り」でも盛況

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グランドプリンスホテル広島の最上階にあるスカイラウンジです。

あの映画にエキストラ出演した弓手さんに、シーンを再現してもらいました。

あの映画とは、アカデミー受賞作品『ドライブマイカー』。ホテルは、ロケ地として注目を集めています。

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弓手理史アシスタントマネジャー
「当ホテルも、ロケ地巡りツアーのロケ地としてお客様がたくさんいらっしゃっています」

ロビーには、出演者のサイン色紙や撮影の様子を紹介するコーナーも設置されるなど、ロケ地巡りのスポットとなっています。

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藤森憲也記者
「こちらが映画にも登場したバーカウンターです」

ロケ地巡りツアーに参加されていない人でも、実際の席に座って記念撮影している姿が多く見らるといいます。

県外からの観光客がさらに増えれば、ロケ地を巡礼する「ロケツーリズム」にますます期待が膨らみます。

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■世界遺産「宮島」も活気戻る 水族館でふれあいコーナーも復活

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県内屈指の観光地、世界遺産の「宮島」です。

大阪から来た家族
「あまり長期で休むことがなかったので、久々に家族でゆっくりできたかなと思います」

広島県内から来た夫婦
「さすがにやっぱり人が多いですね。これってゴールデンウィーク明けたらあけたらまた感染拡大がちょっと心配だね…と話しながら」

3連休の最終日となった5日も、家族連れやカップルなど、県内外から多くの観光客でにぎわいました。

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末川徹記者
「宮島水族館では、アシカショーが行われています。ご覧いただきますと、ほとんどの席が埋まっています。こちらも、大変にぎわっています」

コロナ禍で来館者が激減していた宮島水族館。

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廿日市市の名産でもある「ニシキゴイ」が展示されていて、コイの稚魚に実際に触れられるコーナーもあります。

コロナ禍で中止を余儀なくされてきた生き物と触れ合うイベントも徐々に復活してきています。

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ことしのゴールデンウィーク中の来館者数は、2万5965人。コロナ前と比べても7割ほどまで回復したということです。

宮島商店街でも観光客の姿戻ってきました。

ぎゃらりい宮郷 宮郷哲弥さん
「(去年は)ゴールデンウィーク後に緊急事態宣言が出て、それでもうひと月ぐらい店をしめていた。ゴールデンウィーク中も、本当に少なくて、1日数人のお客さんが来るくらいだった」

宮島商店街にある「ぎゃらりい宮郷」では、去年と比べて10倍以上、お客さんが増えてきているようです。

宮郷哲也さん
「コロナが怖いという気持ちがあるが、宮島に活気が戻ってたのしんでいってほしい。そっちの気持ちの方がはるかに多い。公園を歩くような感覚で遊びに来てもらいたい」

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