宇都宮海星女子で「朝カフェ」中高生に月1回、朝食を無償提供

朝ごはんカフェでパンを食べる生徒たち

 宇都宮市内を拠点に子どもの食を支援する活動を行っている任意団体「こども応援朝ごはんとおやつカフェなないろ」は市内のパン店の協力を得て、宇都宮海星女子学院中高の生徒を対象に月1回、朝食を無償で提供する「朝ごはんカフェ」を始めた。

 食品ロス削減と食育を掛け合わせた事業で、皆川純子(みなかわじゅんこ)会長(43)によると、市内の学校では初めての取り組みとなる。

 朝ごはんカフェは、同校が国連の持続可能な開発目標(SDGs)や朝食の啓発に力を入れていることから開くことになった。

 全国的に朝食を食べない子どもが増えていることもあり、皆川会長は「朝食の欠食は体温や学習意欲の上昇を妨げる。学校でみんなで楽しく食べることが朝食の習慣を身に付けることにつながるのではないか」と期待する。

 「ポンパドウル」「シェレンバウム」「ペニーレイン」など五つのパン店から無償でパンの提供を受け、毎月第4木曜日の朝、同校で開く。事業が安定するまでは30人限定の事前予約制とする。

 初日の4月28日にカフェを利用した3年福島(ふくしま)ひよりさん(17)は「生徒会でも食品を捨てない取り組みをしているので、少しでも食品ロス削減に協力しようと参加した。アップルパイを食べたが、とてもおいしかった」と話した。

 同団体は昨年発足し、市内の寺などで月4回、「おやつカフェ」として幼児から大学生までを対象にパンやおにぎり、牛乳などを提供している。

© 株式会社下野新聞社