少なすぎ!サラブレッドの血統は遡るとたったの3種類!

動物を飼う時に血統を確認することがあります。どんな両親から生れたかによって、その子の特性が見え、求める動物に近いかどうかが分かるからです。

馬にも血統があり、特にサラブレッドは血統が重要になってきます。血統を証明するものとして、血統登録というものが存在し、馬1頭1頭の情報が記されています。

実はサラブレッドは血統を遡っていくと3種類の馬にたどり着くと言われています。そこで今回は、サラブレッドの血統に注目し、サラブレッドの血統を遡った時にたどり着く元の馬たちについてや、血統登録とはどのようなものなのか、血統は重要なのかといったことについて解説していきたいと思います。

生きる芸術。そもそもサラブレッドの定義とは?

競馬や乗馬に興味を持っている人であれば、サラブレッドという言葉は聞き馴染みがあるのではないでしょうか。サラブレッドと聞くと、どのような馬を思い浮かべますか?馬の中でもスラリとした体つきに発達した筋肉、見た目の美しさが特徴的なとても魅力的な馬と言えます。

サラブレッドは競走馬としてイギリスで作られた馬の品種の一つです。競馬で活躍する馬たちのほとんどは、このサラブレッドという品種の馬たちになります。日本でも多くのサラブレッドが生産されており、約7000頭が生産され、ほとんどが競走馬としての道を進んでいます。

サラブレッドは純血であるという決まりがあり、連続8代にわたりサラブレッド同士での交配がされていなければいけません。優秀な馬はその血筋を残し、さらに優秀な子孫を残すために種牡馬になるため、競走馬として有名なディープインパクトの父はサンデーサイレンス、サンデーサイレンスの父はヘイローと、有名な優秀な馬の血筋が受け継がれているのが分かります。

「三大始祖」と呼ばれる現在も受け継がれた血統

サラブレッドは品種改良され尚且つ優秀な馬の血筋を残すために、交配にも気を配って生産されています。サラブレッドの血統のスタートを見ると、1700年代に選ばれた三大始祖と呼ばれる3頭の馬にたどり着きます。

「バイアリーターク」「「ダーレーアラビアン」「ゴドルフィンアラビアン」というアラブ系の馬です。ではこの3頭の馬についてさらに詳しく紹介します。

バイアリーターク

バイアリータークは推定1680年生まれの馬です。三大始祖の中で最も優秀ではない消滅も検討された馬です。5代目のヘドロという馬が前足が弱く故障もあったものの、活躍をしてくれたことで、消滅されずにすみました。

5代目のヘドロが、種牡馬として立派な成績をおさめたことで、バイアリーターク系の馬は発展していきました。

ダーレーアラビアン

ダーレーアラビアンは推定1700年生まれの馬です。イギリス領事がアラブの部族から買い取ったのがダーレーアラビアンなのですが、発展していき始めたのは1764年に生れた5代目のエクリプスの活躍からです。

エクリプスは26戦戦レースに出て全勝という成績をおさめた素晴らしい馬ですが、気性が激しかったと言われています。その気性の荒さが勝利の理由だったのかもしれません。今では90%以上の馬がエクリプス系のサラブレットと言われています。

ゴドルフィンアラビアン

ゴドルフィンアラビアンは推定1724年生まれの馬です。モロッコ皇帝からフランスのルイ14世へ献上された馬でありながら、散水車を引くなどなかなか変わった生活を送っています。大きく発展させたのは、1748年に生れた3代目マッチェムです。

競走馬としても優れてもいませんでしたし、種牡馬としても期待されていませんでした。しかしマッチェムが種牡馬となって生れた馬たちは良い成績をおさめたことで、三大始祖として名を残す流れが作られました。

血統登録とは?

血統登録とは、人間でいう戸籍に当たる物で、その馬の情報を記した記録になります。1791年にイギリスでサラブレッドの種牡馬を示すために行ったことが始まりです。

血統登録に記される情報は、母馬と父馬の名前(血統)・品種・毛色や特徴などがあります。親子関係を証明する必要があり、子馬の毛根からDNA鑑定をおこない証明します。また個体を照合するために、頸部にマイクロチップも埋め込まれます。

競馬においても血統が重要視される

競馬において血統が重要視される理由は、より競馬のレースで活躍できる馬が生れることが求められているからです。競馬は馬たちが最大限の力を発揮し、レースで勝つことが求められます。もちろん馬も生き物なので、それぞれ能力には個体差があると言えるでしょう。

どれくらいの能力を持つかは、いかに調教を上手くし馬をしっかり走れる精神を整え、俊敏に動く強い体を作っていることも大切ではありますが、遺伝も関係しており、運動能力の高さを親から受け継ぐということは大いに考えられます。そのためレースで活躍したことのある馬を種牡馬とし、より能力の高い馬が生れることが求められるのです。

過去に活躍した馬たちの血統を見ても分かりますが、活躍した馬を親に持つ馬たちは、レースで良い成績をおさめている確率が高いのです。体の特性や能力の高さを受け継いでいるからと言えるでしょう。

馬の血統を見て勝ち負けの予想をする競馬ファンが多くいることも、納得できるのではないでしょうか。また競馬に出るためには、血統登録がされていなければなりません。日本では公益財団法人ジャパン・スタッドブック。インターナショナルによる血統登録を受けないと、レースへの出場は認められません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

競馬で活躍するサラブレッドですが、高い能力を求められることもあり、能力の高い馬を種馬として生産されているということが分かります。今までに活躍してきた競走馬たちを見ても、血統が良く活躍して名前が知れている両親を持つ馬が多いです。

数多くの競走馬がいますが、遡っていくと3頭にたどり着くということには驚きを感じるのではないでしょうか。馬の血統に注目する人は多くいても、三大始祖まで遡り注目する人はなかなかいないかもしれません。

サラブレッドのおおもとの馬たちを知ることで、競馬やサラブレッドへの知識と関心は、より高まると言えるでしょう。

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