2022年Wシリーズがマイアミで開幕。日本人として新規参戦の野田樹潤「まずは1周1周大事に走りたい」

 Wシリーズの2022年開幕戦が、F1マイアミGPが行われているマイアミ・インターナショナル・オートドロームで始まった。Wシリーズは女性ドライバーのための国際シングルシーター・モーターレース選手権で、今年はその3シーズン目となる。過去2シーズンは日本から小山美姫が参戦していた。

 その3シーズン目となる2022年は、アメリカ・マイアミを皮切りに、スペイン、イギリス、フランス、ハンガリー、日本、アメリカ・オースティンと転戦した後、メキシコでフィナーレを迎える。

 そのWシリーズに今年、日本人として新たに参戦するのが、Juju(じゅじゅ)こと野田樹潤だ。父親は元F1ドライバーの野田英樹。キッズカートを乗り始めた3歳から、常に父親の指導の下でレース活動を行ってきたJujuにとって、今回のWシリーズ参戦は新たな旅の始まりでもある。

 これまでJujuは、野田英樹が監督を務めるNODAレーシングの一員としてレース活動を行ってきたが、2022年からはWシリーズ・アカデミー・チームの一員として、レース活動を行っていくからだ。

 16歳のJujuは、フィリピン出身のビアンカ・バスタマンテとともにWシリーズのアカデミードライバーに選出され、Wシリーズのアカデミープログラムの一環として、今後、2シーズンをWシリーズを戦う。ただし、JujuがNODAレーシングを離れたわけではなく、父親の野田秀樹も帯同していた。

Wシリーズ参戦の野田樹潤に帯同する父親でありNODAレーシング監督、そして元F1ドライバーの野田英樹

 父親に見守られ、Wシリーズ・アカデミー・チームのサポートを受けて、新しい挑戦を始めたJujuは言う。

「Wシリーズに乗ったのは3月のスペイン・バルセロナでのテストの1回だけで、すべてが新しい環境ですが、チームのみなさんがとてもフレンドリーでいい雰囲気のなかでレースへの準備を進めています」

「ただ、今回Wシリーズのマシンを走らせるのは2回目で、いままで乗ってきたクルマとも全然違うので、どんなクルマなのか探りながら、焦らずにやっていきたいです」

「クルマだけでなくコースも初めてなので、タイムや順位を意識することなく、まずは1周1周大事に走りたいです。今シーズンの目標は、2年間チャンスをもらっているので、今年はまずは勉強だと思っています。そして、2年目に結果を残せればいいかなと思っています」

 元F1レーサーを父に持つ日本人女性ドライバーとして戦うJujuの挑戦は、だれも経験したことがない世界への旅でもある。

2022年のWシリーズに参戦する野田樹潤(Wシリーズ・アカデミー・チーム)

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