本当は教えたくない福岡物件「ロードサイドに宝は眠る」

「空き家ポリスの本当は教えたくない福岡物件」。「住む予定もないのに、おもしろそうな物件を探して見に行く」ことを趣味とする空き家マニアが、福岡の空き家物件を紹介していきます。 第13回は、「ロードサイドに宝は眠る」です。

今回お縄になったのは、世界遺産・宗像大社を擁する宗像の空き家。
福岡県宗像市1,700万円/建物142‪㎡‬/土地375‪㎡‬‬ のこちら。

ご覧のようなロードサイド物件で、大きなシンボルツリーが目を惹く立地。ニョキッと生えた姿がクリスマスツリーみたいで、幸せを感じてとてもよき。

が、ココの良さはそこではなくて、合計3つある建物の方。

上空から見ると分かりやすくて、こんな感じで道に沿って3軒の家が建っている。

三者三様でどれも魅力的なんだけど、出色(しゅっしょく)は奥に見える一風変わった塔のような家。

もう少し寄って見てみよう。

え!三重の塔がなぜここに!!?

塔といえば、法隆寺の五重塔が有名だけど、あれはもともとお釈迦様のお骨を納めるためにつくった仏教建築。

法隆寺のやつはもちろん国宝だし、それ以外の塔も軒並み国宝に指定されてるし、拝観料を取るところも多いけど、それが宗像のなんでもない道ばたに突如出現してて、しかも売りに出されてるんだから、見つけてしまった以上、買うしかないのではなかろうか。。。

中の様子も見てみたい。

調べると元はガラス工房だったようで、その時の名残りで原料がところ狭しと置かれている。残念ながら、ここにお釈迦様が眠っている気配はまるで無し。

三重に架けられた屋根はこんな感じ。

2階・3階があって登れる訳ではないけれど、その代わり天井の高い吹き抜け空間になっております。
てっぺんに天窓を付けているのは採光と換気のためか。この天窓のおかげで夏は熱い空気が上から逃げるから、涼しく過ごせそうな予感。

とはいえ、せっかく外観が仏教建築スタイルなんだから、ここは座禅ができるスペースにして座禅道場として復活を図りたい。

残った荷物と壁を全部とっぱらうところから修行はスタートするので、第1期メンバーになりたい方をドシドシ応募するのが吉。

続いて第2の建物はこちら。

シンボルツリーの裏側にあって外観が分かりにくいので、中を見ていこう。

ご覧のように明るくて天井が高くて居心地よさそう!
そして、お気付きだろうか。

構造が、大型の温室みたいになっているのだ。

インダストリアルな構造がむき出しで好きな人にはたまらない雰囲気。
素質は充分だから、もうちょっと整えてやれば、かなり素敵に生まれ変わると思う。

ただ、中と外を隔てるのはアクリル板一枚で、夏冬は暑さ寒さに苦しみそうな予感。
とはいえ「温室育ち」という言葉があるくらいだから、意外にぬくぬく生活できるような気もしております。

最後に第3の建物はこちら。

鎧張りの2階とコンクリの1階が素材違いで面白いんだけど、中にもワクワク空間が詰まっていて・・・

こんな風に、秘密基地めいた通路があります。

包まれ感があって落ち着けそうなので、この階段に座りつつ日がなボーッと過ごしたい。

ということで、そこそこお値段はするものの、三重塔を含め建築的にも面白い家が3軒付いてこの金額。

海まで車で5分強だし気持ち良さそうなロケーションなので、ポテンシャルを感じた方いかがでしょうか。
3人で買って、家1軒ずつ分け合うのも吉と出ております。

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福岡県宗像市 1,700万円/建物142‪㎡‬/土地375‪㎡

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