小林康秀キャスター
「まわりからの視線を感じますね。やっぱり珍しいですものね」
視線を感じる、この乗り物。バイクなのですが、ちょっと違う…。
小林康秀キャスター
「モーターが回っている音は聞こえるんですけれども静かですね」
その正体は、充電で走る「三輪バイク」。乗り物の電動化は、自動車だけではありません。きょうのテーマは、『家庭用電源で70キロ走れます This is the “電動三輪バイク”』。
小林康秀キャスター
「電気自動車や電気自転車は、街中でもよく見かけますけれども、新しい形の電動バイクがあるということで、やってまいりました。ちょっと形が変わっていますね」
訪ねたのは、広島市南区の国道2号沿いにある電動バイクの専門店です。
eモビショップ 北浦弘久社長
― 車のようなフロントガラスとかがないイメージだったんですが?
「側があって当然。側があることによって、雨に濡れなくてすむという形」
北浦社長の本業は、太陽光発電の設備工事です。それだけに脱炭素社会の実現には高い関心を持っていました。
北浦弘久社長
「今から3年半前にたまたまYouTube動画でヨーロッパで走っているのを見た。ヨーロッパの方はSDGsの取り組みがやっぱり早いんですね。おもしろいなと。日本でもなんとか走り走れないかなと。それから準備を進め、ことしの3月、『eモビショップ出汐』をオープンさせました。西日本では初となると思う電動の三輪バイク」
電動三輪バイクとは
どんな特徴があるんでしょうか? まずは充電方法…。
北浦弘久社長
「家庭用の100ボルトで充電できます。コンセントで充電できるようになっています。」
― どのぐらいで充電?
「5時間から7時間ぐらい」
充電には、やや時間を要しますが、時速40キロで走って、70キロの距離は走行できるということです。
小林康秀キャスター
「乗った感じは、確かにハンドルはバイクなんですけれども、装備的には車ですね。スピードメーターが電光掲示で出るんですね。」
「ドライブと、Rがバックです。えっ、バックができるんですか? バックモニターがついています」
電動三輪バイクを運転するためには普通免許が必要です。しかし、車体はバイクという扱いであるため、車検はなく、車庫証明も必要ありません。さらに…。
北浦弘久社長
「あとヘルメットの着用義務もございません」
― それが不思議?
「この側があるから」
小林康秀キャスター
「1人乗り以外にはこちらの後ろにも席がありますね。3人乗りタイプ。ちょっと、乗ってみていいですか? 天井高は握りこぶし1個分入ります。余裕ありますね。ひざ下も握りこぶし2つ分。まるで車のときのリポートみたいですけれども…」
□ 公道で試乗してみました
「ゆっくり、そろりそろりと行きます。スルスルスルーと前に出ますね。今、時速25キロぐらい。30ですね。風を感じます。お天気もいいですし、外からの気持ちのいい風を受けながらスイスイ走っている感じです。」
「モーターが回っている音は聞こえるんですけれども静かですね。」
「こうやって乗っていると、まわりからの視線も感じます。やっぱり珍しいですもんね」
海外から部品を輸入して広島で組み立てる電動バイク。価格は50万円台から70万円台で、通常の原付バイクよりはお高くなっています。それでも北浦社長の本業・太陽光発電を活用したこんなオプションは普通のバイクではあり得ません。
eモビショップ 北浦弘久社長
「天井には太陽光パネルをつけておりまして、これで充電もできる。走りながら充電することができますし。」
□ スタジオにも! これが電動三輪バイク
― 東南アジアで走っている観光用のトゥクトゥクみたいです。日本では扉があれば1人しか乗れません。車体を輸入するのではなく、部品を仕入れて組み立てるということは、けっこう構造がシンプルなんでしょうか。電化製品のようなものらしいです。
― 今は、2人のスタッフで月に5台を組み立ています。走りながら充電して、燃料がいらないバイクがふつうに街中を走る時代がいつかはやってくるのかも知れません。