エナジー・ボールト、アトラス・リニューアブル、中国天楹がEVx™重力式エネルギー貯蔵システムの中国初導入に向けて建設を開始

2022年3月より、送電網弾力性と中国国内送電網への再生可能エネルギー供給を支える初の100MWhのEVxシステムの建設が進行中

スイス・ルガーノ & 米カリフォルニア州ウエストレークビレッジ & ヒューストン & 北京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 持続可能な電力網規模のエネルギー貯蔵ソリューションのリーダー企業であるエナジー・ボールト・ホールディングス(NYSE:NRGV、NRGV WS)(エナジー・ボールト)は本日、中国における初のEVx™導入の起工式を行ったと発表しました。

100MWhの重力式EVxシステムは、上海の外側に位置する江蘇省如東県にある風力発電所と国家送電網の敷地に隣接して建設されており、中国国家電網公司(SGCC)に再生可能エネルギーを供給して中国の国家エネルギー網を強化・均衡させることを目的としています。SGCCは世界最大の電力事業者であり、中国国土の88%を占める26の省、自治区、自治体における11億人以上の中国国民に電力を供給しています。

EVxの建設開始は、先に発表した自然エネルギー貯蔵に関するライセンス&ロイヤルティー契約に基づくものです。この契約では、ヒューストンに拠点を置くAtlas Renewable LLC(アトラス・リニューアブル)と、その主要投資家で、スマート都市環境サービス、資源リサイクル・回収、ゼロカーボンのクリーンエネルギー技術に取り組む国際環境管理・廃棄物浄化企業である中国天楹(CNTY)(CN:000035)と提携しています。

このプロジェクトは、米国と中国の企業による初の発電所規模の重力式貯蔵技術の導入であり、中華人民共和国の中央政府機関の支援の下、地元の市政府および省政府から承認されました。EVxの導入は、一般的に「30-60」と呼ばれる国家指令の環境政策を加速・推進するため、3月12日に開催された政府横断的機関の会議において、前例のないスピードで仮承認されました。会議には、国家発展改革委員会、生態環境部、産業情報技術部、国家エネルギー局、中国科学院、中国工程院、国家電網および国家電力計画研究所、そして 中国一流の科学者、学者、エンジニアが参加しています。この政策では、2030年にカーボンピーク、2060年にカーボンニュートラルを達成するとの目標を表明しています。

4月26日、中国投資協会エネルギー投資専門委員会、三峡建工グループ、中建七局新能(上海)建設(七局)、CNTY、アトラス・リニューアブルはオンラインセミナーを開催し、中国における重力エネルギー貯蔵技術の導入について議論しました。当事者は、重力エネルギー貯蔵技術と江蘇省如東県におけるエナジー・ボールトのEVxシステムの導入について、深い情報交換と意見交換を行いました。全当事者の代表は、このプロジェクトに対する熱烈な支持と、中国における重力エネルギー貯蔵技術の将来に対する全幅の信頼を表明しました。世界一流のエネルギー・建設企業である三峡建工グループと国建新能の両社は、エナジー・ボールトの重力エネルギー貯蔵プロジェクトに絡んでアトラス・リニューアブルとCNTYの密接に協力し、中国でのプロジェクト実施を推進すると確約しました。

エナジー・ボールトとアトラス・リニューアブルは、エナジー・ボールトの専有的な重力式エネルギー貯蔵技術と、技術の違いに左右されない当社のエネルギー管理/資産最適化ソフトウエアスイートを中国の電力市場で使用するためのライセンス契約を5000万ドルで締結しました。この契約には、導入量に応じたロイヤルティーを規定する条件や、エナジー・ボールトの複合材ブロック内の廃材についてのメンテナンス、モニタリング、有益な再利用も含まれます。ライセンス料5000万ドルの支払いは、2022年に完了する予定です。

エナジー・ボールトとアトラス・リニューアブルおよびCNTYとの提携、そしてEVxの導入は、2021年11月のCOP26で発表された「2020年代の気候変動対策強化に関する米中グラスゴー共同宣言」に直接的に沿うものです。この宣言では、米国と中国が、最終消費部門の脱炭素化・電化を促進する政策や、グリーン設計や再生可能資源の利用などの循環型経済に関連する重要分野、広域にわたる電力需給の効率的な均衡化を促進する送電政策、太陽光・貯蔵技術その他のクリーンな電力ソリューションの電力使用者の近くへの統合を促進する分散型発電政策など、さまざまなイニシアチブで協力し、世界的な排出量正味ゼロ経済への移行を加速させるための共同活動を拡大する意向を示しています。

エナジー・ボールトの共同創立者で会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・ピコニは、次のように述べています。「私たちが中国で初めて商用EVx™を導入することは、エナジー・ボールトにとっても、脱炭素化の目標達成を目指す中華人民共和国にとっても、重要な節目となる成果となります。中国は、脱炭素化の目標を達成するために、再生可能エネルギーの利用を急速に拡大するとともに、エネルギー貯蔵の年次指令を行っています。私たちは、EVxと当社のエネルギー管理ソフトウエアプラットフォームが、中国のエネルギー転換とカーボンニュートラルの目標を支えるするための最重要の実現技術として、既に現地規制当局から承認され、導入中であることを大変喜ばしく思います。2021年、中国は、次に多い4大国の合計よりもトン数にして多くの温室効果ガスを排出しており、現在の計画のままだと2030年まで排出量を増やし続けるでしょう。私たちはこの傾向を逆転させるために迅速に行動しなければならず、現地のパートナーであるCNTYおよびアトラス・リニューアブルと共に、まさにそれを実行します。」

アトラス・リニューアブルのEric Fang最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「エナジー・ボールトの変革的なEVx™技術が世界で初めて中国で導入されようとしていることは、米国と中国による最善の連携を表しています。世界最大の2つの経済大国が力を合わせて気候変動に有意義な方法で対処し、画期的かつ革新的な技術により、中国のクリーンエネルギー移行と30-60政策を実現する上で極めて重要な役割を果たしていきます。このプロジェクトは、中国がCOP26の公約に真剣に取り組んでいることを明確に示すものであり、世界の脱炭素化のモデルとなるものです。」

CNTYのヤン会長は、さらに次のように述べました。「如東プロジェクトの達成は、中国とアメリカの双方の民間企業が共通の気候目標のために協力的かつ効果的に活動することで可能となった前進への道筋として、歴史的に特筆すべきものとなるでしょう。その目標とは、非炭素源から生成された再生可能電力のエネルギー生産と使用サイクルを完全に完成させる非炭素ベースのエネルギー貯蔵です。」

エナジー・ボールトの重力ベースのソリューションは、揚水発電によるエネルギー貯蔵において良く理解されている物理学と機械工学の基礎に基づいていますが、水の代わりに、地元の土、鉱山尾鉱、石炭燃焼残留物(石炭灰)、使用済みの風力発電ブレードなど、低コストで地元から調達できる材料から作られたカスタムメイドの複合材ブロックを使用しています。

エナジー・ボールトのEVxシステムは、電力事業者、独立系発電事業者、大規模な産業用エネルギーユーザーが、電力の信頼性を維持しながら、エネルギーの平準化コストを大幅に削減できるよう設計されています。EVxの循環型経済設計は、環境とサプライチェーンのリスクを最小限に抑えながら、システムが建設される地域社会の雇用を増やします。当社による現在の予想では、貯蔵技術投資の50〜75%を、EVx構造体の建設契約や、現地の現場での複合材ブロックの製造、システム運用期間中の継続的なメンテナンス契約という形で、地域経済に還元することができます。このシステムは、エナジー・ボールトならでわの高度なコンピューター制御/マシンビジョンソフトウエアを活用して自動化されており、これにより2時間から12時間以上の幅広い貯蔵期間にて、充電と放電のサイクルを調整することができます。

エナジー・ボールトについて

エナジー・ボールトは、脱炭素化を実現しながらグリッドレジリエンスを維持するための発電所規模のエネルギー貯蔵に世界が取り組むための手法に変革をもたらすよう設計されたターンキー式の持続可能なエネルギー貯蔵ソリューションを開発・導入しています。当社の専有的なエネルギー管理システムと最適化ソフトウエアスイートは、特定技術の制約を受けることなく、さまざまな発電資源とエネルギー貯蔵資源を調整する能力を持ち、電力などの公益事業者や独立系発電事業者、大規模な産業エネルギーユーザーが、電力品質と電力網の信頼性を維持しつつ、均等化発電原価を大幅に削減できるよう支えるものです。エナジー・ボールトのEVx™重力式エネルギー貯蔵システムは環境に配慮した材料を活用するもので、廃棄材料を有益に再利用できます。エナジー・ボールトは、循環経済への移行を促進し、お客さまによるクリーンエネルギー転換を加速させています。詳細情報については、www.energyvault.comをご覧ください。

中国天楹(CNTY)(江蘇省南通市)について

中国天楹(CNTY)は、中国最大の環境サービス会社です。上場国際企業であるCNTYは、スマート都市環境サービス、資源リサイクル・回収、ゼロカーボン・クリーンエネルギー技術を手掛けています(銘柄コード:000035)。当社の事業は、スマート都市環境サービス、廃棄物エネルギー(WtE)発電、再生可能エネルギー発電、地域エネルギー・センター、水素エネルギー・センター、および循環型経済産業パークの投資・建設・運営から、食品廃棄物、有害廃棄物、建設・解体廃棄物の削減、リサイクル、無害化処理にわたります。CNTYはまた、環境保護機器およびエネルギー貯蔵システムの研究、開発、製造も行っています。CNTYは、清掃サービスから廃棄物収集・輸送・最終処理に至る産業チェーン全体にわたる事業範囲を確立しています。

CNTYは、イノベーションを原動力とし、トップレベルの機器製造・研究開発能力に支えられ、情報化、自動化、産業化のソリューションを通じて、再生可能エネルギーのアップグレードとビジネスモデルの変革を主導しようとしています。こうしたソリューションは、プラズマ技術、自動仕分けシステム、インテリジェント統合都市サービス・クラウド・プラットフォーム、ゼロカーボン・エネルギー・ネットワーク・センター、スマートIoTセンターなどの形で、中国のカーボン・ピークアウトとカーボン・ニュートラルの目標達成に寄与しています。

アトラス・リニューアブル(テキサス州ヒューストン)について

アトラス・リニューアブルは、中国においてCNTYが主導するプロジェクトの開発・実行プロセスにとって不可欠な存在として位置づけられています。アトラス・リニューアブルは、中国の組織、投資家、規制当局とエナジー・ボールトの間のコミュニケーションをアメリカから促進して橋渡しをする立場を担い、プロジェクトの特定や、中国の地域、省、国の方針に基づく利用可能な仕組みを通じた資金調達活動の事前確認と監督の支援に携わっています。アトラス・リニューアブルは、エナジー・ボールトのために迅速に状況を判断し、問題解決を支援し、中国において効率的かつ効果的に物事を進めるという未知の経験に際しての指針を与えることができます。アトラス・リニューアブルの代表者はいずれも、数十年にわたる経験と中国における全階層の人々との人脈を有しています。

将来見通しに関する記述

本プレスリリースには、当社の将来の拡大、展開、能力に関する記述など、リスク、不確実性、仮定を伴う将来見通しに関する記述が含まれています。実際の結果を本プレスリリースに含まれる記述と大幅に異なるものにする可能性がある要因が多数あり、たとえば、本プレスリリースで発表したEVxシステムの導入に関する予想と時期、「モバイルマス」製造のために現地調達する低コスト材料の利用可能性、一般的な市場における動向や変化、COVID-19の継続的な影響、政治的、経済的、ビジネスに関する状況、当社の公開企業としての限られた運営歴、有能な人材を維持する当社の能力などが挙げられます。当社の業績に影響を及ぼす可能性があるその他のリスクと不確実性は、2022年2月14日に証券取引委員会(「SEC」)に提出され、2022年3月31日に修正された当社のフォーム8-Kの「リスク要因」および「財務状況および業績に関する経営陣の議論および分析」の項目に記載されており、同文書は当社のウェブサイト(investors.energyvault.com)とSECのウェブサイト(www.sec.gov)に掲載されています。当社が随時SECに提出するその他の書類にも、追加の情報が記載されます。本プレスリリースに含まれるすべての将来見通しに関する記述は、本文書の日付の時点で当社が入手できる情報に基づいており、適用される法律により義務付けられる場合を除き、当社は、これらの記述が作成された日付以降に発生した出来事や状況を反映するために提供された将来見通しに関する記述を更新する義務を一切負いません。

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