熊本城監物櫓の柱と梁、組み立て工事始まる 熊本市が作業公開

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監物櫓の建物部分の復旧工事が始まり、梁をクレーンで持ち上げる準備をする作業員=10日午前、熊本市中央区(石本智)

 熊本市は、熊本地震で被災した熊本城の監物櫓[けんもつやぐら](国重要文化財)の柱と梁[はり]を組み立てる工事に着手し、10日、作業現場を報道陣に公開した。組み立ては2週間ほどかかる見込みで、2023年12月末の復旧完了を目指す。

 監物台樹木園北側にある木造の平櫓で、熊本地震で石垣が一部崩落したほか、壁土が大きく剝がれるなどの被害を受けた。市熊本城総合事務所によると、18年度に建物解体が終わり、21年9月に石垣の復旧工事が完了。今年4月までに、破損した柱や梁を修繕し、基礎工事を終えた。

 公開作業では、修繕して門型に組んだ柱を大工たちが元の位置に建て直した後、クレーンを使って重さ約900キロの「棟牛梁[むなうしばり]」を持ち上げ、伝統的な技術で柱にはめ込んでいった。

 この日は、櫓の壁土の練り返し作業も公開。南関町から運んできた175キロのわらを長さ5センチほどに切り、ショベルカーを使って、同じく南関町の粘土質の土(35立方メートル)と混ぜ合わせた。7月と9月に再び練り返して約10カ月ほど発酵させた後、左官らが壁に塗っていくという。

 同事務所の田端文一所長は「文化財として慎重に検討しながら、着々と復旧は進んでいる。市民の方たちにも見守ってほしい」と話した。(鬼束実里)

粘土とわらを重機で練り、壁用の土を作る作業員
足場が組まれ、柱や梁を組み上げる復旧工事が始まった熊本城の監物櫓