軟式野球 九州王者となった津久見、次は7年ぶりの全国を目指す

24大会ぶり7度目の優勝を果たした―。九州地区高校軟式野球の決勝(4月28日)で津久見が鹿児島実業に2-1で勝利し、九州王者となった。キャプテンの吉田柊太(3年)は、「初戦から一戦必勝で堅実に戦った。勝つことでチームがまとまり、自信になった」と振り返る。

決勝を含めた3試合は総力戦だった。2月に肋骨(ろっこつ)を骨折したエースに代わって全ての先発のマウンドに立った大塚幹太(2年)は、丁寧に低めにボールを集めて試合をつくり、出場機会の少なかった選手が日替わりで活躍した。初戦は朝倉東(福岡)に2-1の僅差で勝利し、準決勝は文徳(熊本)と対戦して8-6で打撃戦を制した。広川篤史監督は「これまではミスから失点していたが、今回は好プレーで失点を防ぎ、負けたくないという思いが強かった」と選手をたたえた。

「守り勝つ野球」を目標に掲げる津久見

九州大会で3番を打った和田晃貴(3年)、足が速く守備の要となる遊撃手の若林巧(同)、思い切りの良いバッティングとリードが持ち味で安定感があり、好調を維持している渡辺咲(2年)らがチームの核だ。

次の目標は7年ぶりの全国大会出場となる。まずは県予選を突破し、福岡、長崎代表の強豪校と対戦する7月末の北部九州大会での優勝がノルマだ。広川監督は、「長らく県外に出たら勝てなかったが、今回の優勝で払拭できた。1-0で連戦を勝ち抜けるチームにしたい」と話す。

守り勝つ野球を掲げ、白球を追う。「派手さはないが、真面目で一生懸命な選手が多い」と広川監督。全国的に軟式野球部の加盟校が減少する中、4月に新1年生の6人の部員と1人のマネージャーが加わり、総勢29人(部員25人、マネージャー4人)となった。チームは活気付き、全国を狙えるチームに変貌している。

九州王者となり自信をつけた

(柚野真也)

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