“怪物”中島大嘉「世間をザワつかせたい」 U-21日本代表でのノーカット一問一答

9日から行われているU-21日本代表候補の合宿。最終日の11日には全日本大学選抜との練習試合も予定されている。

試合を翌日に控えた10日、今回代表に初選出されたFW中島大嘉(北海道コンサドーレ札幌)がオンラインでの取材に応じた。そこでの一問一答。

――日本代表の練習着に袖を通してどう?

代表候補に呼ばれたんで素直に嬉しいなっていうのはあるんですけど、なんか別にそこまで“エモーショナル”なものだったり、そういうところはまだあまり感じてないですね。

――2日間の練習でアピールできている?

練習メニュー的にあんまり自分のストロングのところはまだ出せてないかなーっていうのは思ってます。

でもそういう練習の中でもなんか見てる人に「あいつやるやん」って思われるようなプレーをしないといけない。そこが今の自分の課題なんで。

改めて自分の課題だったり逆にできることっていうのはこの2日間で再確認できてます。

――できることと課題とは?

今ずっとチーム(札幌)でも取り組んでいるところなんですけど、ビルドアップに関わってチームの一員として攻撃を作っていくっていうところ。そういうのは足りひんな、少ないなっていうのは今日やってても思いました。

ただまあ前を向いてボールを持ったところだったりゴール前のところっていうのはやっぱり自信はある。

今年J1でやってても局面によっては「圧倒的な武器」になってきてるかなって。そういうのは明日(11日)の試合とかでも見せていけたらいいなって思ってます。

――ボール回しでは声を出さずに手で指示していた。遠慮してる?

あんまり(声で)呼んで相手にバレたくないんで。(なので)手とかでやっているかと思う。癖なので自分では全然分かんないんですけど。

ただ日頃チーム(札幌)でやってたら声を出さんでも見てもらえるんですけど、今日ゲーム形式のトレーニングやってて、当たり前ですけどあんまりそうじゃなかった。

明日はもっと声を出して要求せな見てもらわれへんなって。そこを改善してやっていこうかなって今(質問されて)思いました(笑)。

――大岩剛監督のミーティングで印象に残っていることは?

代表を通しての自覚や責任感、この代表のユニフォームや練習着に袖を通す覚悟は持たなアカンなっていうのは聞いてて感じました。

ただ一人のサッカー選手として意識することだったりやるべきことは、チームでも代表でもそこまで変わらないかなって。真剣にサッカーと向き合ってやっていくことが大事なのかなって思いました。

――公式戦6ゴール。今回呼ばれる自信はあった?

まだ6点“しか”取ってないんで。呼ばれんくても全然不思議じゃないなっていうのはありました。

でも自分の特徴は(札幌で)見せられてる。それを評価してもらえれば呼ばれる可能性はあるかなって。(なので)選ばれたって聞いた時は、「あ、やっぱ見てくれてんねんなー」って。

自分のストロングのところは、あんまり持ってる人が少ないモノだと思う。それは自分もこれからの自分に期待している部分はあって。なんでそういうところを評価してもらえたっていうのはすごく嬉しいです。

――ストロングを見せられている理由は?

今年のルヴァンカップ、アウェイでの柏レイソル戦(中島は頭で2ゴール)は自分のターニングポイントになったかなって思った試合です。

ヘディングの高さや精度っていうのは高校生の時からずっとやってきました。それを短い時間、タフな試合の中で安定して出せている。

メンタルや技術的なところ、体のコンディションも(含めて)今年はある程度は見せられてるかなって。そういうところは「ええな」って思ってます。

――母校の国見高校でどんな指導を受けてた?

ヘディングはもともと自信がありました。身長が高くて、身体能力も高いんで、上(空中)で止まれて、人より高く浮かべるっていうところは。

(なので)いかにヘディングできる確率を増やすか。入るタイミングだったり入る場所っていうのは、高校時代に監督だったり総監督からいろいろアドバイスはもらいました。

あと朝練だったり夜の練習後にもヘディング練習に付き合ってくれた、クロスを上げてくれた仲間たちにすごく感謝してます。

――パリ五輪の世代。五輪の思い出やこだわりは?

あんまりなくて(笑)。オリンピックはすごい大会だなって思うんですけど、ちっちゃい時からそんなに意識してたかって言われるとそうじゃなかったんです。

(でも)学校で勉強しとっても、すごい昔から行われている大会、歴史ある大会だと思う。そこに出られたらいいなって思いますし、そこに出て日本の国民の皆さんを喜ばせることができたら一人の日本人として素晴らしいことだなって。

(なので)今はオリンピックに出て優勝したいなっていうのは思ってます。

――初日からチームに馴染んでるように見えた。

いや自分的には全然(笑)。やっぱもうみんな(仲のいい選手同士で)グループができてるんで。

自分はあんまり人の名前とか顔とか分からずに(合宿に)来ちゃって。予習してから来ようと思ってたんですけどちょっと忘れちゃって。誰が年上で誰が同い年かとかが分かんなくて、始めは全員敬語で行ってます(笑)。

なんでまだあんまり馴染めてないかなーっていうのは正直思ってます。でも先輩の人たちも結構話しかけてくれるんですごい優しいなーって(笑)。

――国見高校の時にU-18の合宿に一度呼ばれているが?

でもあん時は元から知ってる友達が結構おったんで。今回はいつもテレビで見てる人たちなんで、「あ、スゲー」って(笑)。

でもそこは(もうグループが)できてるんで。ちょっと遠くから見て「あ、この人は年上なんだー」って思ったりしてます。

――1学年下の松木玖生とは旧知の仲。絡みやすいのでは?

ほんまにタツ(櫻井辰徳)と(松木)玖生以外は知らなくて。だから始めはその2人と話してて、今ちょっとずつ…ほんまちょっとずつ(友だちの輪を)広げてます。

(でも)サッカーしてたら仲は良くなっていくと思う。今日の練習でちょっとだけ距離縮まったかなー、明日(11日)の試合でもっと仲良くなれたらいいなーって思ってます(笑)。

点決めたりしたらやっぱワーってなると思うんで、それ狙いで頑張ります。

――明日(11日)の相手は全日本大学選抜になる。

自分はあんまり相手とか気にしてなくて。基本的に自分のやるべきこととできることをしっかり理解して、良い準備をして、ピッチに入れば2点、3点ゴールは取れるって思ってます。

【写真】日本代表、森保監督がやっぱり試しておくべきだった6人の実力者

大学選抜なんですごく強いとは思うんですけど、今まで日頃からやってることをしっかりやれば、世間の人たちに注目されるような結果は提供できるかなって。ちょっとザワつかせたいなって思ってます。

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