新たな地熱資源を調査 大分

 国は2050年までに温室効果ガスの実質ゼロを目指すなど、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの利用が進められています。千葉大学などの調査によりますと、大分県は、再生可能エネルギーの自給率が全国2位。地熱による供給量は全国トップで、構成比で見ると太陽光よりも少ないですが、県全体の3割を占めています。

 九重町では、新たな地熱資源の掘削が進められています。その現場が公開されました。

 松尾大地記者

「すごい勢いで蒸気が出ています。地下から出るこの蒸気を利用してエネルギーを作ります」

 九州電力が地熱資源を調査している現場を公開しました。新たな地熱発電所の有力候補地だということです。

 エネルギーサービス事業統括本部 火力発電本部 地熱調査グループ 森本 貴英 グループ長

「2050年カーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーを非常に積極的に進めています。その中でも地熱については長い経験歴史もあって、特に力を入れてやっている」

 県内には、日本で最大の出力を誇る「八丁原地熱発電所」をはじめ、九重町に3つの地熱発電所があります。今回の場所は、九重町と由布市にまたがる山下池の南側です。この場所での調査は、今後1カ月ほどかけて地熱資源がどのくらいの噴出量があるかを調べ、新たな地熱発電所の候補地にできるか可能性を探ります。

 エネルギーサービス事業統括本部 火力発電本部 地熱調査グループ 森本 貴英 グループ長

「この場所は有望視されてる場所でした。私どもにとっても良い発電所、地元にとっても良い発電所事業になるようにこころがけていきたい」

 九州電力では、SDGsの7番、持続可能なエネルギーの割合を増やすことを目指していて、現在、供給している再生可能エネルギーの量を2030年までに2倍にしたいとしています。

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