期限切れコロナワクチンを70人に誤接種 福井県あわら市の病院、健康影響なし

 福井県あわら市は5月11日、市内の病院で実施した新型コロナウイルスワクチンの個別接種で、10~80代の男女70人に対し、有効期限が1~15日切れたワクチンを誤って接種したと発表した。健康への影響は確認されていない。

 この病院は4月23日、27日、30日、5月7日の4日間に2、3回目接種として期限切れのワクチンを使用した。いずれも米モデルナ製。

 市によると、10日に報告を受け、11日に接種現場を確認。当該ロットは4月18日に冷凍から冷蔵庫に移動したが、期限の確認が不十分だったことが原因という。保管や接種の方法に問題はなかった。

 この病院は13日まで新規受け付けと接種を停止し、管理体制の徹底を図る。14日から再開予定。

 再発防止策として、冷凍から冷蔵庫への入れ替えや接種準備時の有効期限のダブルチェック、ワクチン管理台帳による有効期限と在庫数の確認の徹底などを行う。

 福井新聞の調査報道「ふくい特報班(通称・ふく特)」にこの日、あわら市内の病院で期限切れワクチンを接種したとの投稿が寄せられた。病院からの連絡で事情を知ったという投稿者は「4回目接種も予定される中、さまざまな不安がある」と心中を明かした。

© 株式会社福井新聞社