九州各県議会議長会 長崎IR区域認定など了承 23議案、国に要望へ

あいさつする坂本議長(中央奥)=長崎市尾上町、出島メッセ長崎

 九州各県議会議長会議が11日、長崎市内であり、各県議会から提出された国への要望項目全23議案を了承した。このうち長崎県議会の提案は、同県がハウステンボス(佐世保市)への誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の区域認定など3議案。全国都道府県議会議長会を通じて秋ごろ、国に要望する。
 会議は年2回、持ち回りで開催。各正副議長ら約60人が出席し、長崎の坂本智徳議長は「人口減少などで九州を取り巻く環境は厳しく、課題が山積している。地方議会の役割と責任は一層重要性を増している」とあいさつした。
 長崎の3議案はIRのほか、新幹線網の整備促進と、災害に強い地域づくりの予算確保で、いずれも継続提案。IRについては区域認定に加え、▽広域への経済波及効果の最大化を図るための集中的な施策▽ギャンブル依存症などに対する万全の対策-を求める。新幹線は▽建設財源の確保▽九州新幹線長崎ルートの着実な整備▽並行在来線への支援拡充▽東九州新幹線の整備計画路線への格上げ-などを要請する。
 大石賢吾知事は来賓あいさつでIR区域認定申請を報告。「認定を勝ち取り、九州全体の活性化、発展につながるよう取り組む。引き続き力添えを」と述べた。
 了承した23議案のうち新規は4議案。佐賀は子どもの貧困対策と持続可能な地域公共交通実現に向けた支援、宮崎は自殺対策の推進、鹿児島はサツマイモ基腐病(もとぐされ)対策の強化を挙げた。


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