「四軒目食堂」新装開店 佐世保・とんねる横丁 防空壕跡に“昭和レトロ”復活

リニューアルオープンした「四軒目食堂」。老舗店の新たな運営に張り切る西頭さん=佐世保市

 戦時中の防空壕(ぼうくうごう)を利用した長崎県佐世保市戸尾町のとんねる横丁の「四軒目食堂」。数年前から閉店していたが先月、新たな経営者の元、リニューアルオープンした。
 とんねる横丁には、岩場に掘った防空壕や戦後掘削した穴を利用した店が十数軒連なっている。その横丁の右から4軒目にあるのが四軒目食堂の店名の由来。1947年創業の歴史があるが、後継者不足や新型コロナウイルスの影響もあり、閉店していた。
 店を再開させたのは、同市で飲食店「中尾葡萄(ぶどう)」などを経営しているウエストポートダイニング合同会社(西頭(にしとう)翔太郎代表社員)。「全国的にも珍しい防空壕跡の店。歴史的な資源を持つ店舗として残したい」と運営に乗り出した。

“昭和レトロ”の雰囲気に包まれる「四軒目食堂」=佐世保市

 内装、外装はほぼそのまま生かし“昭和レトロ”を残した酒場として復活。メニューは名物のおでんをはじめ、ホルモンの串焼きやギョーザ、ラーメンなど。食材のホルモンは「柴田ホルモン」、野菜は「高取商店」、魚は「土居鮮魚店」、練り物は「橋本商店」など、横丁や隣接する戸尾市場一帯を中心に仕入れている。
 西頭代表社員は「ベテラン、若手の店舗がうまく融合しながら、新しい横丁の歴史をつくっていきたい」と意気込んでいる。営業時間は午後5時~11時。月曜日は定休日。


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