〈県知事選〉立候補者第一声 花角英世氏 「新潟丸」を任せて

 任期満了に伴う新潟県知事選が告示された12日、立候補を届け出た現・新2氏がいずれもJR新潟駅前で第一声を上げた。現職・花角英世氏(64)と脱原発系市民団体会長で会社役員の新人・片桐奈保美氏(72)の一騎打ち。選挙戦に入る前から舌戦が展開されてきた東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題をはじめ、地域医療や産業振興、行財政改革、新型コロナウイルス対応など各分野で訴えはますます熱を帯びる。

 現職の花角氏はJR新潟駅万代口で第一声。再選への思いを熱く語り、駆け付けた来賓や支持者、道行く人々へ決意を示した。

花角英世氏

 県と県政を船に例える花角氏。当選時を振り返り、「『新潟丸』のかじ取りを任せてほしいと手を挙げた。市町村長と息を合わせ、国とも連携し、共に課題の解決に取り組む、そういう船になるよう心掛けてきた。今、新しい風が吹き始めている」とし、財政状況について「船底に空いた大きな穴。しかし皆さんの協力により、穴はふさがり始めている」と実績を強調した。
 県民との対話を通じ、経済や観光、さまざまな分野に潜在的な可能性があると実感。「これを皆さんと一緒に花開かせたい。コロナ禍という大波も落ち着き始めている。次の4年間も船をより前へ進めるため、私にかじ取りを任せてほしい」と呼び掛けた。
 福田勝之選対本部長は「地域の皆さんと連携し、いろいろな企画、財政改革などを実現してくれた。もう一度花角氏に(県政を)預けてほしい」と協力を呼び掛けた。自民党の高鳥修一衆院議員は「佐渡金山の世界遺産推薦は、花角氏の一歩も引かない姿勢による功績。党県連は全力で花角氏を応援する」とエールを送った。

 【略歴】昭和33年5月22日生まれ。同57年4月運輸省(現国土交通省)入省。平成25年4月から新潟県副知事など歴任。同30年6月の同知事選で初当選、現在1期。新潟市中央区。東京大法学部卒。

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