〈県知事選〉立候補者第一声 片桐奈保美氏 「反原発」熱く訴え

 任期満了に伴う新潟県知事選が告示された12日、立候補を届け出た現・新2氏がいずれもJR新潟駅前で第一声を上げた。現職・花角英世氏(64)と脱原発系市民団体会長で会社役員の新人・片桐奈保美氏(72)の一騎打ち。選挙戦に入る前から舌戦が展開されてきた東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題をはじめ、地域医療や産業振興、行財政改革、新型コロナウイルス対応など各分野で訴えはますます熱を帯びる。

 片桐氏はJR新潟駅の南口広場で第一声を上げた。同氏を支持する国会議員、「新しいリーダーを誕生させる会」の共同代表らのあいさつに続き、マイクを握った。

片桐奈保美氏

 出馬のきっかけになったロシアのウクライナ侵攻に伴う原発攻撃に言及した上で、「柏崎刈羽原発が万が一攻撃されて、県民が逃げ惑う姿を見たくない。再稼働を何としても食い止めたい。原発に頼った政治から離れれば、いろいろなことができる」と訴えた。
 政策公約に掲げる「13の県立病院の民営化や市町村化(の方針)をやめ、きめ細かい地域医療を守り抜く」ことや経済活性化などに触れながら、「人口減少というが、女性が働きやすく生き生きとできるような社会、明るい新潟をつくっていく自信がある」と呼び掛けた。
 応援演説では、立憲民主党参院幹事長の森裕子参院議員が「大変厳しい戦いだが、子どもたちの未来に、新潟に原発は残せないとの思いがつながったとき、新潟県初の女性県知事を誕生させることができる」、元知事の米山隆一衆院議員が「(片桐氏は)ちゃんと自分のやることを示し、それを皆さんに問う人。安全な新潟県をつくってくれる」などと述べ、支援を求めた。

 【略歴】昭和24年7月13日生まれ。同43年に石川組(現イシカワ)に入社し現副社長。新潟経済同友会副代表理事、新潟の新しい未来を考える会会長。新潟市西区。新潟大法学部卒。

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