〈県知事選〉現・新2氏で選挙戦 県政運営や原発で舌戦

 任期満了に伴う新潟県知事選は12日告示され、いずれも無所属で届け出順に現職・花角英世氏(64)と、脱原発系市民団体会長で会社役員の新人・片桐奈保美氏(72)の2人が立候補し、17日間の選挙戦に突入した。告示前から舌戦を繰り広げてきた現・新の一騎打ちとなり、両候補とも第一声の後、県内を縦断して支持を訴え、夕方には上越地域に入った。29日に投開票が行われる。

立候補者陣営の演説に拍手を送る支持者たち。向こう4年間の県政のリーダーを決める選挙戦の火ぶたが切られた(12日、上越市内)

 花角氏は2月16日の定例記者会見で、再選を目指して出馬することを表明。対する片桐氏は3月17日、新潟市内のホテルで記者会見を開き、出馬を表明した。片桐氏が長年にわたり〝脱原発〟を掲げて活動し、知事選への出馬もロシアのウクライナ侵攻における原発攻撃に危機感を抱いたことが理由とあり、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題に対する両候補者の姿勢に関心が集まっている。
 この他、花角県政1期4年間の評価、人口減少や新型コロナウイルス、地域医療、県財政の課題などへの対応が問われる選挙となりそうだ。
 花角氏は自民、公明両党はもとより、野党系から国民民主党の他、立憲民主党の支持団体である連合新潟の支援を受ける。第一声では「安定した県政の下、経済に活力のある、力強い元気な新潟を皆さんと目指したい」などと訴えた。
 片桐氏は野党系の社民、共産両党から支援を受けている他、〝脱原発〟に向けた活動、主張で支持拡大に奔走。第一声では「柏崎刈羽原発は世界最大の原発。本当に危険。再稼働を何としても食い止めたい」と力を込めた。
 期日前投票・不在者投票は13日から28日まで。
 県全体の有権者数(選挙人名簿登録者数)は、11日時点で187万419人(男性90万2654人、女性96万7765人)。うち上越地域は上越市が15万8617人、糸魚川市が3万5205人、妙高市が2万6594人。

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