イセ食品グループの養鶏関連会社の伊勢農場(三重県)が会社更生開始決定

※画像は実際の企業と関係はありません

 3月25日、東京地裁へ会社更生法を申し立てられ同日、保全管理命令を受けていた(有)伊勢農場(TSR企業コード:575363398、法人番号:3190002013466、伊賀市諏訪字千谷2600、設立2005(平成17)年2月25日、資本金300万円、伊勢彦信社長)は4月28日、東京地裁より会社更生開始決定を受けた。管財人には髙井章光弁護士(髙井総合法律事務所、東京都港区西新橋1-15-5、保全管理室:電話03-6758-6936)が選任された。
 負債総額は34億214万円(2021年1月期決算時点)。

 イセ食品(株)(TSR企業コード:311024971、法人番号:8030001061642、千代田区)グループの成鶏農場として展開。伊賀市、いなべ市に100万羽以上を飼育し、2016年1月期は売上高57億4317万円をあげていた。
 しかし、近年は鶏卵相場の落ち込みや特別損失などで業績が悪化。2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要が落ち込み、2021年1月期は売上高48億3730万円にとどまり、3期連続の赤字計上から債務超過が拡大していた。
 こうしたなか、イセ食品が取引金融機関との間でバンクミーティングを実施し、私的整理を目指していたが調整が難航。株主と金融機関から会社更生法を申し立てられ3月25日に会社更生開始決定を受けた。
 伊勢農場はイセ食品以外の者が株式を有し、実質的に経営者不在の状態が続いていたため、イセ食品の管財人が債権者の立場で会社更生手続を申し立てた。
 イセ食品の管財人が3月25日公表した「伊勢農場の会社更生手続の申立てについて」によると、今回の伊勢農場の申立ては「イセ食品グループ一体として事業を継続するために行った。伊勢農場は引き続きイセ食品グループの成鶏農場として営業を継続する」としている。

© 株式会社東京商工リサーチ