県域水道一体化 奈良市仲川市長「参加の是非決定できない」

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 県と県内市町村が進める「県域水道一体化」について、奈良市の仲川市長は現状での議論の進捗状況では参加の是非を決定できないと改めて慎重な姿勢を示しました。

「県域水道一体化」は、人口減少に伴う収益の減少や、職員の不足などが課題となる中、県と市町村が施設を共同化し投資の抑制などを目指すものです。奈良市を含む県内27市町村は2021年1月、「水道事業等の統合に関する覚書」を締結しました。しかし奈良市は、柔軟な議論が難しいとして、2022年2月に開かれた協議会には欠席。12日、荒井知事と準備協議会の代表として5つの市と町が会見を開き、奈良市に事業参加に向けた議論を呼びかけていました。

 これに対し仲川市長は13日の定例記者会見で協議会への参加は引き続き継続するとしながらも現段階の事業方針では、参加の是非を決定できないとする考えを改めて示しました。仲川市長は県が提示している事業に必要な投資額約161億円について各市町村が算出した投資額を積み上げただけで妥当かどうかは議論が必要だと述べました。そして、広域化には各自治体の現状と経営計画についてのより詳しいデータをもとに料金設定などのシミュレーションを行うことが重要で、今後も県に投資額の試算の根拠となるデータの提供を求めるなど、議論の継続については前向きな姿勢を示しました。

奈良市 仲川市長
 「何をよりどころにして、船出をしていくのか、設計図を作る段階だと思っています。この設計図がもろければ、船出してすぐ座礁なりかねないと思っています。そういった意味では、各市町村のより詳細な現状とこれからについての経営計画のデータをみんなでしっかり共有し、それに基づいてしっかり議論を深めることが大事だと思っています。」
 
 また奈良市は今後、5月20日に「県域水道一体化」に関する懇談会を開き県が作成した案について有識者や市民の代表などから意見を聞くことにしています。