滝澤 1軍即先発 支配下登録勝ち取る 埼玉西武ライオンズ

 プロ野球(NPB)、埼玉西武ライオンズの滝澤夏央選手(18、関根学園高出)が13日、育成選手から支配下選手契約され、同日夜の楽天戦に2番、遊撃手で即先発出場を果たした。1軍の本拠地、ベルーナドームのダイヤモンドで躍動する姿を見せた。新しい背番号は62。

新しい背番号62をアピールする滝澤選手(球団提供)

 1軍即スタメンに抜てきされ試合前、「とにかく緊張している。期待してくれるからこそ、1軍に呼んでいただけたと思うので、何とかチームに貢献できるプレーをしたい」と意気込んだ。ライオンズファンには「特に守備と足が自分のアピールポイント。精いっぱいプレーしているところを見ていただきたい」と売り込んだ。
 1軍の黒田哲史内野守備・走塁コーチ(47)は「ファームの試合(イースタン・リーグ)映像はチェックしていた。特に守備はいい。今いるライオンズの選手たちとは違ったカラーの選手で面白いと思う。走攻守全ての面で期待している」と、スピードあるプレーを評価した。
◇まずは通過点 プレーで貢献
 午前中には支配下選手契約締結記者会見が行われ、渡辺久信GM(56)から新しい背番号62のユニホームを着せられた。「びっくりしたのが率直な感想。一日でも早く(支配下選手になる)という思いでずっとやってきて、通過点に来ることができたのは良かった」と受け止めた。

渡辺GMと共に会見し、支配下登録された意気込みを示した滝澤選手(球団提供)

 最初に連絡した父の孝弘さんからも「うそだろ」と驚かれたという。「家族に連絡したらみんな喜んでくれた。一番に応援してくれている家族がいるので、そのためにも頑張りたい」と話し、郷里で見守る関係者や市民に「一日でも早く地元に恩返しをしたい、良い報告ができるようにという気持ちでやってきた。まずは一つ良い報告ができた。これからはプレーと結果で恩返しできるように頑張りたい」と思いを表した。
 契約書にサインする時は「汗が止まらなかった。緊張して記憶がない」と苦笑い。「これからも泥くさいプレーで、チームの戦力として貢献できる選手になりたい」と決意を示した。記者からは現在のプロ野球選手で最も小柄な身長(164センチ)について質問が続き、「この身長でもできるというのを見せ、夢や希望を与えたい。大きい選手には絶対負けないという気持ちがある」と、小さい頃から持ち続けている強い思いを表した。
 昨秋のドラフト会議で育成2位指名され、西武に入団。これまでにイースタン・リーグ23試合に主に遊撃手か二塁手で出場し、打率2割3分4厘、チームトップの5盗塁をマークしていた。

 関根学園高野球部の恩師、安川斉総監督(62) 一日も早く1軍に貢献し、もっと若い番号をもらえるように頑張ってほしい。今のままでいい。本人が言っているように泥くさく、売りの守備でアピールし頑張ってほしい。近いうちに見に行きたい。
 関根学園高野球部OB会・小池寛之会長(52) あまりにも早い支配下選手登録に驚いたが、とてもうれしい。けがせず一歩ずつ成長して、ベルーナドームでスピード感あふれるプレーを期待している。

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