モデルナ副反応「3回目は軽く」 岡山大調査、6割弱が回答

 米モデルナ製新型コロナウイルスワクチンの3回目接種後の副反応について、岡山大は独自調査の中間報告をまとめた。「発熱」や「倦怠(けんたい)感」といった副反応の出現割合はいずれも2回目より減少したほか、6割弱の人は2回目と比べて「副反応が軽かった」と感じていた。

 モデルナ製は、強いとされる副反応から敬遠される傾向にあるが、調査を担当する同大大学院の頼藤貴志教授(疫学・衛生学)は「3回目は接種量が半分になったことも影響している」とする。

 1、2回目と同じモデルナ製を接種した同大の学生と教職員計1256人から得られた回答を分析した。主な副反応のうち、37.5度以上の「発熱」を訴えた人は66.2%で、2回目(88.0%)より21.8ポイント減少。2回目までと同様に若い世代ほど出現が多く、60歳以上が30.2%だったのに対し、20歳未満は68.2%に上った。

 その他の副反応は、頭痛60.4%(2回目74.7%)▽関節痛39.8%(同50.2%)▽寒気・悪寒54.8%(同63.0%)▽接種部位の痛み89.9%(同90.0%)―などだった。

 副反応が2回目より「軽かった」とした人は59.7%だった一方、「重かった」は21.1%にとどまった。半数以上の53.7%は身近な人に3回目接種を勧めると回答。副反応が接種3日目以降まで続く割合は低かった。

 感染の再拡大が懸念される中、若い世代の3回目接種率は伸び悩んでいる。頼藤教授は「3回目接種で発症や入院の予防効果は高まり、副反応も数日で落ち着く。今回の結果を接種の判断や準備の参考にしてほしい」と呼び掛けている。

 結果は、同大大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野のホームページで公開している。

© 株式会社山陽新聞社