7人死亡ホテル火災から10年 福山市

7人が死亡した福山市のホテル火災から13日で10年。2度と起こさないようにと消防では対策が強化されています。

福山市西桜町の駐車場へ手を合わせる男性。この場所では10年前ー

「ホテルプリンス」で黒煙が上がり、煙は瞬く間に広がり、逃げ遅れた宿泊客7人が一酸化炭素中毒で死亡。従業員を含む4人が重傷を負いました。

飲食店を営むこちらの男性は火事の前の日、友人を店から送り出したといいます。

藤原一久さん「昼ぐらいに連絡があって、今ヘリコプターで岡山の病院まで搬送されていると連絡があって。10年が僕も区切りであとはもう安らかに眠ってくださいという気持ちです」

煙が充満するホテルへ入り逃げ遅れた人を搬送した種本さん。

南消防署 高度救助隊 種本健太郎隊長「現場到着してもう建物自体が黒煙と白煙でまったく見えない状況に近かった。確実な情報がはっきりとわからなかったので取りあえず入ったフロアに手さぐりに全部屋をしらみつぶしに検索をしようという形でした。」

あれから10年、経験を若手に伝える責任を感じているそうです。

南消防署 高度救助隊 種本健太郎隊長「若手にいかに経験談を伝えてこの教訓を後世に引き継いで、災害対応力が低下しないように伝えていくことが私の使命」

このホテルについては違法に増改築が繰り返されていたことに加え、消防も定期査察が9年行われておらず改善が求められました。

福山地区消防組合 下見育弘予防課長「すべての建物のデータをピックアップして確実に査察が行えるよう未実施がないような体制を整えました」

この火災を契機に消防内での連携を強化し漏れがない体制をつくったとということです。

福山地区消防組合 下見育弘予防課長「火災を契機に査察を9年行っていなかったというところを真摯に反省して、確実に今行っていますので引き続きこの体制を維持しながら取り組んでいきたい」

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