【新型コロナ】相模原市が後遺症調査 療養後1カ月で「症状あり」5割 嗅覚障害最多、脱毛も

相模原市役所

 相模原市は13日、新型コロナウイルスの後遺症に関する調査の結果、療養終了から1カ月後に症状を訴えた人が5割に上ったことを明らかにした。自治体独自で後遺症に関する調査を行ったのは県内で初めてで、市は「後遺症への適切な対応や相談環境の整備につなげたい」としている。

 調査は2021年12月に実施。対象者は同8月に新型コロナの陽性が判明し療養終了から1カ月以上経過している市民1千人で、235人から回答を得た。

 その結果、療養終了から1カ月後に「症状がある」と回答した人は51.1%に上った。症状(複数回答)は「嗅覚障害」(71人)が最も多く、続いて「味覚障害」(54人)、「疲労感・けん怠(たい)感」(30人)、「脱毛」(30人)だった。

 嗅覚、味覚障害や疲労感・けん怠感を訴える人は療養終了時に比べると減少した一方、脱毛を挙げる人は増加していた。

 療養終了後、後遺症について医療機関を受診した人は22.6%にとどまった。受診しなかった理由は「無症状または軽症だった」(87.2%)が最も多く、「受診先が分からなかった」(10.3%)、「受診先がなかった」(2.6%)といった回答もあった。

 市内には後遺症に対応する医療機関が8施設あり、県が開設したウェブサイトで公開されている。また、市新型コロナウイルス感染症相談センター〈電話042(769)9237〉でも後遺症の相談を受け付けている。市は調査結果を市医師会や市病院協会と共有した上で、相談先を充実させていきたいとしている。

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