沖縄で増える外来トカゲ「グリーンアノ―ル」 わな増設し環境団体と住民が対策

 【那覇】沖縄在来トカゲを脅かす外来トカゲ「グリーンアノール」の侵入を防ごうと、環境団体「沖縄自然環境ファンクラブ」が7日、那覇市首里の末吉公園に捕獲のためのわな(粘着トラップ)を仕掛けた。わなは県が無償で提供。クラブの藤井晴彦代表は「県と情報を共有し、効果的に侵入を防いでいきたい」と語った。

 わな増設はクラブが展開している「末吉公園チャレンジ!」の第3弾。クラブは3月、グリーンアノールの目撃・捕獲が増えている4区域にわなを重点的に増設するよう県に要望していた。

 7日は雌の成体、幼体が捕獲された区域にわな54個を設置。翌8日に2個体が捕獲された。藤井代表は雌の成体、幼体の捕獲に「その周辺で繁殖している恐れがある」と指摘。目撃・捕獲情報に基づき、きめ細やかにわなを設置していくことが効果的な防除につながると説明した。

 わなを無償で提供した県環境部自然保護課は、住宅地で繁殖するグリーンアノールの防除は住民からの目撃情報が欠かせないと説明。「侵入させても定着させないよう、住民、環境団体と情報を共有し、連携を強化していきたい」とした。

 クラブは今後、公園周辺の首里末吉、儀保、平良、大名町の自治会にわな設置の協力を呼び掛けていく。また、周辺の小学校での出前授業や観察会なども展開したい考えだ。

(安里周悟)

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