100歳まで生きた母の信条は「常にありがとう」 その思い宿る築119年の“沖縄古民家” 映画にも登場

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1世紀を経て現存する古民家「はなさん屋ー」=今帰仁村仲尾次

 沖縄県今帰仁村仲尾次に119年前に建てられた古民家がある。くぎを1本も使わず、くさびと木を組み合わせた在来の「貫木屋」の家は「はなさん屋(や)ー」と呼ばれ、台風や戦火をくぐり抜け今も健在だ。

 ひめゆり学徒のテレビドラマや、映画「やぎの冒険」のロケ地としても使われた。最近では沖縄のミュージシャン、福田八直幸さんのフリージアの花(作詞原里海、作曲福田八直幸)のプロモーションビデオにも登場している。

 「はなさん屋ー」は2018年に100歳で亡くなった喜屋武花子さんにちなんだ。現在の持ち主は五女の喜屋武元子さん(67)。男5人女5人のきょうだいの末っ子で、家の至る所に母の面影が残っている。

 花子さんが91歳から100歳まで毎日欠かさず書いた日記には「常にありがとう」「感謝の心を忘れたらいけない」とつづられている。

 元子さんは「人のために一生懸命やると徳が付いてくる」という母の言葉を心に古民家を大切に守っていると話す。

 古民家は雨漏りがひどいため、家具などは離れに移した。日中の生活や来客の応接などは古民家で行っている。来年は補修するかどうか検討中という。(松本アケミ通信員)

喜屋武花子さん(手前)の100歳を祝う元子さん(左)ら=2018年9月、今帰仁村仲尾次