「なつお」の愛称で応援 早くもファンの心つかむ 埼玉西武ライオンズ 滝澤夏央選手

 埼玉西武ライオンズの滝澤夏央選手(18、関根学園高出)は連日、走攻守に大活躍を見せ、ライオンズファンの心をつかんでいる。チームを救う新たなヒーローの出現に、「上越の星」「俊足巧打のスピードスター」「滝澤夏央」と入ったタオルやボードを掲げるファンがたくさん見られた。場内のファンや先輩選手は「なつお」の愛称でたたえ、早くもチームに欠かせない存在となりつつある。
 連日のヒーローインタビューは次の通り。
 【14日、4打数2安打2打点1得点】
 最高です。(同点三塁打の場面は)何も気にしなくていいからと声を掛けてくれたので、気持ちも楽に打席に入ることができた。とにかく全力で走った。本当に信じられない。
 (相手バッテリーミスの決勝点生還の場面は)思い切っていけと黒田(三塁)コーチに言われたので、ワンバウンドしたら、思い切っていこうと思っていた。足も自分のアピールポイント。足を使ったプレーを見せられるようにしたい。
 きょうも緊張したけど、始まると、緊張は解けた。この調子で次の試合からも頑張りたい。いい雰囲気なので、続けられるようにしていきたい。

 【13日、4打数1安打1得点】
 本当に緊張していたが、たくさんの方に支えられ、気持ちも楽になって試合に臨めた。先輩方に感謝したい。
 頭の中でたくさんのことを考えていてずっと緊張していて、あまり覚えていない。とにかくチームのためにやってやろうと思っていた。勝てて良かった。
 (初安打は)きれいなヒットではなかったが、全力で走った結果がヒットにつながったと思うので、これからも泥くさくプレーしていく。泥くさくプレーすることは自分のスタイル、チームの勝利に貢献できる選手になれるよう頑張りたい。
 地元の方にはたくさん、メッセージやおめでとうという言葉を頂いた。地元に一つ恩返しできたのかなと思うので、これからももっとプレーで恩返しできるように頑張りたい。初ヒットのボールは両親にあげたい。

ヘッドスライディング生還を物語るユニホームの茶色い〝勲章〟。デビュー戦でお立ち台に上がる滝澤選手(13日夜、ベルーナドーム、球団提供)

驚きの連続 夏央らしく 父・孝弘さん

 滝澤選手の父、孝弘さん(51)は14日午前、前夜の息子の華々しい1軍デビューに、「そこらじゅうの方々からお祝いの連絡を頂いた。(昨秋の)ドラフト(会議の時)よりすごかった」と振り返った。「支配下登録、1軍昇格も驚いたが、まさかスタメンで出るとは。驚きの連続。出来過ぎです」と話した。
 試合後に本人からLINEでメッセージが届いたといい、「初ヒットの内野安打は夏央らしい。これからも夏央らしいプレーで、けがなくやってくれるのが一番」と話した。母の貴子さん(51)と長兄・拓人さん(24)、次兄・有亮さん(21)は急きょ14日のデーゲームに応援に行ったという。

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