新緑鮮やか 後楽園で「茶つみ祭」 3年ぶり開催、初夏の風物詩

新芽を丁寧に摘み取る「茶つみ娘」たち

 後楽園(岡山市)の初夏の風物詩「茶つみ祭」が15日、同園で開かれた。新型コロナウイルスの影響で開催は3年ぶり。新緑の茶畑で若葉を収穫する「茶つみ娘」たちを観光客らが写真に撮るなどして楽しんだ。

 岡山県内有数の茶の産地・美作市海田地区の女子小中学生ら13人が、紺がすりの着物に赤いたすき、姉さんかぶりの姿で実演。柔らかい新芽を一つ一つ摘み取り、手元の籠に入れていった。同地区に伝わる茶摘み踊りの披露や、来園者の茶摘み体験会もあった。

 毎年訪れるという男性(83)=岡山市中区=は「久しぶりに写真に収められて、うれしい。空気がすがすがしく緑も鮮やかで爽やかな気持ちになる」と話した。

 茶つみ祭は1956年から続き、今年は67回目。茶葉は煎茶に加工し、6月中旬から園内の売店で販売する予定。

新芽摘みの実演を撮影する大勢の来園者
岡山城をバックに、茶摘み踊りを披露する女性

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