俳人の夏井いつきさんが講師を務めた「俳句創作研修~句会ライブ~」が5月14日、福井県福井市のアオッサで開かれた。県内の小中高校の教員ら約200人を前に「俳句は子どもたちの想像する力を育てることができる」と魅力を語った。
県教委は本年度、小中高校生を対象にした俳句コンクールを企画している。教員らに俳句に親しんでもらうとともに、児童生徒の感性や創造性を育む教育活動につなげようと開いた。
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夏井さんは俳句の作り方について「17音のうち5音は季語でとられる。残り12音をつぶやく、おしゃべりをする感覚で考えて」と紹介。12音を“俳句のタネ”として「タネを先に、後から季語を探す。この順番を間違わなければ、凡人以上」と伝授した。「一つの俳句にもいろいろな考え方がある。一緒に語り、鑑賞し合うことも面白さ」とも語った。
来場者が作った俳句の中から、夏井さんが特選句と評価した7句について、会場の教員らと感想を述べ合った。拍手の大きさで最高賞を決め、福井市文殊小の水野涼子校長の「全校のくつがそろった夏の朝」を選んだ。
水野校長は「17音に気持ちを乗せる俳句の楽しさが分かった。子どもたちと一緒に俳句を作る機会も設けたい」と話した。