今季はオランダリーグで3位となってしまったものの、UEFAカンファレンスリーグでは決勝に進出することになったフェイエノールト。
小野伸二が所属していたことで知られる名門チームにとっては、2001-02シーズン以来となる欧州レベルのタイトルを争うことになった。
今回はそれを記念して、20年前にフェイエノールトが戦ったUEFAカップ決勝のメンバーを振り返ってみよう。
GK:エドウィン・ズーテビール
現在:フィテッセ GKコーチ
フォレンダムで200試合以上に出場したオランダ人ゴールキーパー。一度サンダーランドへと移籍してからフェイエノールトに加入し、さらにフィテッセへと移籍してから戻ってくる…というキャリアを辿った珍しい選手だ。
2008年に引退後はゴールキーパーコーチやコーディネーター、トレーナーとして活動。古巣のフォレンダムで何度か指導を行ったあと、昨年からフィテッセでゴールキーパーコーチを務めている。
DF:クリスティアン・ギャン
現在:死去
ガーナ出身であるが、若くしてフェイエノールトと契約して長くプレーしたディフェンダー。最終ラインのどこでもこなせたため、レギュラーだった時期は本当に短いが長く所属していた。
人格的にも高く評価されていたが、引退後はそれが仇となって経済的に困窮。港湾労働者などで働いていたが、昨年43歳の若さながら末期がんで死去している。
DF:キース・ファン・ウォンデレン
現在:ゴー・アヘッド・イーグルス監督
主にセンターバックとしてプレーし、オランダ代表でも5試合に出場した名DF。NECナイメーヘン、NACブレダを経て1996年にフェイエノールトへと加入し、引退する2004年まで所属した。
その後は指導者に転身し、フェイエノールトのスカウトに就任。後に自身がユース時代を過ごしたVVベンネコムでアシスタントコーチを務め、2008年にはスティーヴ・マクラーレンの下でトゥウェンテのテクニカルコーチになった。
そして2011年からはオランダのユース代表でスタッフを兼任し、後にそちらのほうに専念。2018年からはロナルト・クーマンの片腕としてA代表に昇格している。現在はゴー・アヘッド・イーグルスの監督。
DF:パトリック・パーウェ
現在:造園業
中盤と最終ラインをこなす守備のユーティリティとして知られたパーウェ。1998年にフォルトゥナ・シッタートから加入し、フェイエノールトで8年を過ごしたレジェンドである。
引退した後はPSVのユースでトレーナーをしていたが、その後趣味でもあった造園業の仕事に転身。庭師として公園や庭園、施設などの景観をディフェンスしている。
DF:トマーシュ・ジョンサ
現在:レフ・ポズナニ スポーツディレクター
ポーランド代表のレフティとして知られ、左サイドなら攻撃的なところから守備的なところまですべてこなせた。デ・フラーフスハップから1999年にフェイエノールトへ加入し、2003年まで所属している。
2008年に現役引退してからはフロントスタッフとして活動。2011年からはポーランド代表のマネージャーとしてメディア対応なども行っていたが、2014年からはレフ・ポズナニでアシスタントコーチとして指導者業もスタートしている。
MF:ボナヴェンテュール・カルー
現在:政治家 現ヴァブア市長
サロモン・カルーの兄として知られているコートジボワール代表のウインガー。1997年に弟とともにフェイエノールトへと加入し、オセールへ移籍する2003年まで主力として戦った。
2011年に引退後はアマチュア選手としてフランスの地域リーグでプレーしつつ、慈善活動を行っていた。そして2018年にコートジボワール中西部の都市ヴァヴアの市長に就任し、政治家として活動している。
MF:ポール・ボスフェルト
現在:ゴー・アヘッド・イーグルス テクニカルディレクター
小野伸二のパートナーとしてよく名前が知られているキャプテン。2003年にはフェイエノールトを離れてマンチェスター・シティに移籍し、イングランド・プレミアリーグでもプレーした。
2007年にヘーレンフェーンで引退した後は指導者に。2009年からゴー・アヘッド・イーグルスのアシスタントコーチとしてデビューし、それからトゥウェンテ、オランダ代表のアンダーカテゴリーを担当。2017年にはゴー・アヘッド・イーグルスのフロントで働いている。
MF:小野伸二
現在:現役 北海道コンサドーレ札幌所属
このメンバーで唯一の現役選手である小野伸二。2005年までフェイエノールトでプレーしたが、徐々に怪我に悩まされるようになったことで日本に帰国し、浦和レッズに戻っている。
その後ボーフム、清水エスパルス、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、北海道コンサドーレ札幌、FC琉球と渡り歩き、昨年北海道コンサドーレ札幌へと戻っている。
MF:ロビン・ファン・ペルシー
現在:フェイエノールト アシスタントコーチ
後にアーセン・ヴェンゲル監督によってストライカーに魔改造されるが、この頃はまだテクニカルでワガママなウインガーという風情の若手だった。2004年にアーセナルへ引き抜かれるまではフェイエノールトでプレーしていた。
もちろんご存知のようにマンチェスター・ユナイテッドで大活躍を見せ、フェネルバフチェを経てフェイエノールトに戻って引退。現在はU-16ヘッドコーチ兼フィールドトレーナー。
FW:ヨン・ダール・トマソン
現在:指導者
フェイエノールトとデンマークの名FWトマソン。この大会では非常に好調でゴールを量産し、決勝戦でもMVPに輝いている。そしてこの後にACミランへと移籍していった。
シュトゥットガルト、ビジャレアルを経て2008年にフェイエノールトへ復帰し、2011年に怪我のため引退。すぐエクセルシオールでアシスタントコーチを務め、後に監督に昇格した。それからローダJC、フィテッセを経てデンマーク代表のアシスタントコーチに就任し、一昨年まで指導を行っていた。
昨季まではマルメFFの監督を務めていたが、現在はフリー。
FW:ピエール・ファン・ホーイドンク
現在:解説者
オランダの名ストライカーであり、そして伝説の名フリーキッカーでもある選手。NACブレダやセルティック、ノッティンガム・フォレスト、フィテッセ、ベンフィカで大活躍をし、このシーズンからフェイエノールトに加入。ボルシア・ドルトムント相手に2ゴールを決め、優勝に大きく貢献した。
2007年に引退後は指導者になり、フース・ヒディンクのアシスタントとしてトルコ代表を指揮したり、フェイエノールトのアカデミーやオランダU-21代表をコーチしていた。ただ、現在は解説者としてメディアでの活躍が目立っている。
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息子のシドニーはサッカー選手であり、現在はボローニャからのローンでヘーレンフェーンに所属している22歳のストライカーだ。