仲間の思い背負って 登場時に高校野球応援曲 埼玉西武ライオンズ・滝澤夏央選手

 プロ野球(NPB)、埼玉西武ライオンズの滝澤夏央選手(18、関根学園高出)は支配下登録、1軍初昇格から即先発起用され連日の大活躍を見せたが、15日の3戦目はノーヒットに終わった。2度のチャンスの場面で、5年連続パ・リーグ最多奪三振を記録した楽天・則本昂大投手(31)のフォークボールの前に空振り三振。悔しさをにじませた。試合では仲間の思いも背負ってプレーしている。

2試合連続でヒーローとなり、ファンに応える滝澤選手。チームを救う〝新星〟に熱い視線が注がれた(14日、ベルーナドーム、球団提供)

 走攻守に躍動する姿とさわやかな笑顔で早くもライオンズファンの心をつかんだ滝澤選手だが、登場曲には昨夏の高校野球応援ソング「夢わたし」(なにわ男子)を使っている。これについては関根学園での高校野球の思いが詰まっている。
 2試合連続のヒーローとなった14日の試合後、記者の質問に「高校から本気でプロを目指したので、高校時代を思い出そうと。最高の仲間とプレーできた。その仲間の思いを背負って(戦いたい)という思いで、この曲を選んだ」と話した。「(同曲がテーマソングの)熱闘甲子園も見ていた?」との質問には、「あまり見ていないですが」と言って笑った。
 甲子園を目指し、野球一筋に打ち込んだ高校3年間。かけがえのない仲間との思い出、託されたプロの夢を心に刻み、1軍のグラウンドに立っている。

投球モーションを見て、スタートの機をうかがう。50メートル5秒8の俊足も滝澤選手の売り(同)
デビュー2戦目も大活躍。七回裏、同点三塁打を放った後、ワンバウンドの投球を相手捕手がそらす間に、自慢の足でスタート良く本塁を陥れ、決勝点をもぎ取った(同)

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