思い出の品を再利用! 大分

 

別の人のもとで再利用され、経済的負担の軽減とごみの減量化につなげる取り組みが注目されています。
 部屋にずらりと並んでいるのは、制服や体操服。800点以上あり、全て寄付によって集まったもので、不要になった制服などをこれから使う人に譲る「制服バンク」という取り組みです。2021年3月に杵築市主任児童委員会が立ち上げました。
 発起人の渡邉さんは、自身の経験がこの取り組みを始めるきっかけになったと言います。

 杵築市主任児童委員会 渡邉佳子さん:
「使わなくなった体操服とか制服が家の押し入れにずっとしまわれたままになっていて、寄附できるところがあればいいなぁと思って探したら杵築にはなかったので」

 この活動に、賛同する企業もいます。電線の加工品を製造している「キツキハーネス」です。

 キツキハーネス 石山剛一 社長
「せっかく思い出のある学用品を出すのに、自己負担があるのは申し訳ないという思いがあって、関係各所に相談した結果、少しお手伝いすることによって事業の歯車が回ればいいことではないかなと」
 
 制服を寄付する際にはクリーニングが必要ですが、来月までの間、この会社がその代金の半分を負担します。残りの半分は、クリーニング会社が負担するため、寄付をする人は実質無料で制服を譲渡できます。

 こうした取り組みに地元の人は・・、

 寄付した人
「すごくいいと思います。ちょっとでもお金がかかる時期なので子どもに、お助けできればばと思って」

 地元の主婦
「いいと思います。大きくなったらすぐに着られなくなるので、いただけるのはとってもありがたいと思います。」

 これまでに160点あまりを譲渡してきたこの活動。SDGsの17の目標のうち12番目の「つくる責任、つかう責任」につながっています。

 制服の譲渡については、転売を避けるため、保護者と生徒の身分証明書の提示などが条件となっています。

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