FRB、将来的にMBS売却検討の公算=NY連銀総裁

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[16日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は16日、連邦準備理事会(FRB)のバランスシートについて、住宅ローン担保証券(MBS)の売却検討が将来的な選択肢になる可能性があるとの考えを示した。

ウィリアムズ総裁は米抵当銀行協会(MBA)で行った講演で、資産圧縮の当初の計画ではMBS売却は検討されていないものの、毎月350億ドルのMBSを償還する目標は「かなり大きい」と指摘。保有資産をおおむね国債にするという長期目標に向け、「FRBの資産圧縮がかなり進展した時点で、(MBS売却が)連邦公開市場委員会(FOMC)が検討する選択肢になる可能性がある」と述べた。

FRBのバランスシート圧縮は「数年にわたり」実施されるとも指摘。保有資産がおおむね国債で構成されるのが最善だが、まだ程遠い状態にあるとの考えを示した。

FRBが国債とMBSの双方を買い入れたことで、国債のみを買い入れた場合よりも、全般的な金融情勢に一段と強い効果があったと指摘。MBSの買い入れは力強いツールだったとの認識を示した。同時に、FRBの主要な政策ツールはフェデラル・ファンド(FF)金利だと明確に示してきたとも述べた。

また、中国で起きていることに加え、ウクライナでの戦争で市場のボラティリティーが高まっていると指摘。FRBの資産圧縮計画は、長期金利にすでに影響を及ぼし始めているとの見方を示した。

このほか、実質金利をゼロ%に戻す必要があるとも指摘。現在は需要が供給を大きく上回る状況にあるとしながらも、金融政策を用いて需要を供給に見合う水準に低下させることは可能との考えを示した。

インフレ率については、来年にはやや低下すると見方を示した。

インフレ率を低下させることがFRBの最優先事項となっており、FRBは迅速に対応していくと改めて表明。利上げと量的引き締めの双方の効果により、米国の金融情勢は1994年の一年間よりもすでに「かなり大きく引き締まった」との見方を示した。それでも主要な金融市場に混乱は見られていないとし、「国債市場の機能が失われる兆候は出ていない」と述べた。