「進化系UKIYO-Eの美」 山口県立萩美術館で「新版画」6月19日まで展示

▲催しの紹介チラシ

 山口県立萩美術館・浦上記念館(萩市平安古町、TEL0838-24-2400)で、特別展「千葉市美術館所蔵 新版画 進化系UKIYO-Eの美」が開催されている。前期展は5月22日(日)まで。5月24日(火)から6月19日(日)までは後期展となる。 

 「新版画」とは、江戸時代に流行した浮世絵版画の技工や美意識を継承すべく、大正から昭和初期にかけて制作された木版画を指す。版元、絵師、彫師、摺師による分業制や高度な木版技法を継承しつつ、それぞれの画家が持つ個性を尊重する芸術性の高い木版画を構想して浮世絵の出版を行う「版元」だった渡邊庄三郎によって生まれたジャンルだ。渡邉は、オーストリアのフリッツ・カペラリをはじめとする外国人画家や、伊東深水、川瀬巴水、吉田博といった新人画家と手を組み、洋画・日本画などの枠を超えた、新しい時代の斬新な作品を次々と生み出した。 

 本展は、川瀬巴水や吉田博による日本の風景や山村耕花の役者絵、フリッツ・カペラリ、小早川清など、千葉市美術館所蔵のコレクションから選りすぐられた約190点の作品で構成。新版画の成立から発展までの歴史をたどる展示となっている。また、期間中日曜日の午前11時からは、担当学芸員によるギャラリーツアーもある(要事前申し込み、先着20人)。 

 開館時間は午前9時から午後5時まで(入館4時半まで)。観覧料は一般1500円、大学・高専生1300円、70歳以上は1200円。18歳以下は無料。 

 なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、開館時間の変更や臨時休館となる場合がある。

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