松本 〜 新宿はJRの特急「あずさ」と高速バスがしのぎを削る競合区間です。
同区間を高速バスで移動した場合の実際の様子を詳しくリポートします。★松本発 → 新宿行き 最安値便はコチラ！## 鉄道 vs 高速バス しのぎを削る競合区間
松本バスターミナル 〜 バスタ新宿で運行される京王バス
新宿駅 〜 松本駅間 特急「あずさ」で使用されるE353系
松本（長野県） 〜 新宿を公共交通機関で移動する場合、大抵の場合は鉄道か高速バスの2択で選ぶ場合が多いです。新宿 〜 松本間は新幹線が通っていないため、所要時間を優先させて移動する場合でも両者に所要時間の差が大きく開いていないためです。
松本駅 〜 新宿駅を走るJRの特急「あずさ」号は約2時間40分で結び、料金は6,620円です。
対する高速バスは松本バスターミナル 〜バスタ新宿を約3時間20分で結びます。
高速バスの最大の利点は「料金の安さ」で、今回筆者が利用した京王バスは3,900円。特急「あずさ」と比較すると4割近くも安いのです。
具体的な鉄道と高速バスの料金・所要時間の比較は以下の通りです。
高速バス特急あずさ ※1出発17時20分（松本バスターミナル）17時20分（松本駅）到着20時38分（バスタ新宿）20時08分（新宿駅）所要時間3時間18分2時間48分運賃3,900円6,620円
※1・・・特急あずさ50号・千葉行
値段と所要時間を比較しても甲乙つけ難い場合は、乗り心地をはじめとする「実際の利用した感覚」でどちらを利用するか決定する材料になります。
高速バスを利用しようか迷っている人は、ぜひ予約前の参考にしていただければと思います。
松本駅からすぐの松本バスターミナルから発車
松本駅お城口の様子
松本バスターミナル
待合室の様子
それでは高速バスで松本（長野県）から新宿まで移動します。
高速バスに乗るために、まずは松本駅から歩いてすぐのところにある松本バスターミナルに向かいましょう。
松本駅から松本バスターミナルに行くには、松本駅のお城口を背にして最初の交差点を右に進むとわずか50mほどで到着します。駅だけではなく、松本の繁華街からも近い立地なので非常に便利です。
松本バスターミナルには「ALPICO PLAZA」という商業施設が併設されているので、飲み物や酔い止めなど、バス乗車前にもし必要なものがある場合はここで買うこともできます。
バスターミナル内には6:00〜20:00まで待合室が開放されています。バスの発車まで時間がある場合は、ここで時間を調整するのも良いでしょう。
高速バス乗り場の入口
2022年5月現在の松本 〜 新宿間のバス本数
松本バスターミナルは高速バスの他に路線バスも多く発着しています。高速バスの行き先は新宿の他、長野、名古屋、高山など様々です。
新宿行きの本数を見てみましょう。
現在運休中の便もいくつかありますが、本数は概ね朝〜夕方は1時間に1本、夕方以降は2時間に1本の運行です。
JRの特急「あずさ」号は概ね1時間に1本の割合なので、本数は若干鉄道の方が多いことになります。
ただ、現在運休中バスの運行が再開されたら、本数も高速バスに軍配が上がりそうです。
新宿行きは6番乗り場から発車する（画像：アルピコ交通）
バスタ新宿行きの高速バスが到着
乗車前に側面の案内表示で行き先に間違いないか確認しましょう
今回乗車するのは松本バスターミナル17時20分発、バスタ新宿20時38分着の京王バスです。発車の10分前に高速バスが乗り場に到着します。
同時に乗車もできるので、乗り場には発車の10分前に到着しておくことがベストです。
バスが到着したら、乗務員さんに自分の名前を伝えて乗車します。
すでにインターネットで予約が完了していると、多くの場合は乗車時に乗車標やスマートフォンの画面を見せずに乗車できるので、非常に手軽で便利です。
気になる車内の様子は？
高速バス車内の様子
豪華なSクラスシートを装備
車両前方にある「Sクラスシート」
車両前方にある「Sクラスシート」
気になる車内設備の紹介です。
京王バスの新宿 〜 松本線には車両前方に通常の座席に比べて幅が広く、設備も充実している「Sクラスシート」が4席備わっています。
Sクラスシートは通常座席に比べると座席に重厚感があり、最前列に配置されているのでバスの乗り降りに便利である上、前面からの車窓も楽しむことができます。
Sクラスシートは通常席にプラス1,000円です。JRの特急「あずさ」をグリーン車で移動する場合は、運賃と特急料金にプラス3,660円かかりますから、グリーン車より気軽に利用できる座席ですね。
Sクラスシートについて詳しくは京王バスのWEBサイトをご覧ください。
通常座席も快適！
通常座席の様子
それ以外の座席は通常の2列＋2列の4列シートです。今回筆者はこの通常座席を利用しました。
通常座席もSクラスシートに負けない快適仕様になっています。
座席のカラーはブラウンを基調にした落ち着いた色合いです。床の木目調デザインも相まって、モダンな雰囲気を醸し出しています。
着席した際の様子
通常席にも全席コンセントつき
実際に着席してみます。
筆者は身長が183cmあり、多くの高速バスではシートピッチが狭く感じてしまうのですが、乗車している「4列ゆったりシート」は狭さを全く感じられません。前座席の下にもスペースがあるので、足を伸ばすこともできます。足置きも備わっているので、体勢を変えたい際の選択肢が広がります。
Sクラスシートにあるコンセントは、通常座席にも全席標準装備されています。
長時間の移動でスマートフォンを充電する場合にとても便利です。
通常座席の一部は女性専用席であるため、女性の方はとなりに男性が座る心配がありません。
車両後部にはトイレも設置
車両後部にあるトイレ
お手洗い内部の様子
車両後部にはお手洗いの設備もあります。
トイレがあれば、渋滞に巻き込まれても安心して乗車できますね。
お手洗いには大型の鏡があるので化粧直しのパウダールームとしても使用できます。
また、トイレは中が大型になっているためトイレ内で着替えを行うこともできます。アーティストのライブやイベントに参加する際の専用Tシャツ（ライブT）に着替える際に便利ですね。会場内のお手洗いは混雑している場合が多いので、事前にバス車内で着替えておけば、その心配はないです。
また、車内にはフリーWi-Fi（無線LAN）の設備もあります。
京王の高速バスは全便Wi-Fiを搭載しているとウェブページには記載されていたのですが、筆者が接続を試みた際はうまく接続ができませんでした。
Wi-Fiは接続できませんでしたが、バスはほとんどの区間で電波が通じます。
[(https://ryohi.guide/bus/search/nagano-tokyo/matsumoto-shinjuku/seat_4freely/)
松本 → 新宿のゆったり4列シートバスを予約する
バスタ新宿に向けて出発
いくつかの停留所に停車する
松本インター（IC)から高速道路へ
バスは定刻通りに松本バスターミナルを発車。バスタ新宿に向かいます。
松本の時点では筆者を含めておよそ5名ほどが乗車しています。
バスは途中長野県内のいくつかの停留所に停車します。2つの停留所でそれぞれ乗車する人がいました。
乗車したバスの途中停留所は以下の通りです。
京王バス 松本 〜新宿線 時刻表
乗車のバス停
松本バスターミナル17時20分松本インター前17時30分長野道神林17時36分長野道広丘野村17時42分長野道みどり湖17時47分### 降車のバス停
車窓から諏訪湖を眺める
富士山も姿を見せる
乗車したバスは夕方に出発する便だったので、車窓はあまり期待していなかったのですが、岡谷ジャンクションを過ぎると広大な諏訪湖を眼下に眺めることができました。
途中諏訪南IC付近では富士山も見ることができました。時期にもよりますが、夕方便でも移り変わる車窓を十分に楽しむことができます。
途中の休憩は1か所
夕暮れの双葉サービスエリア（SA)
双葉SA内の様子
双葉SA内の様子
バスは途中の双葉サービスエリアで20分ほどの休憩を挟みます。
双葉SAに到着する頃はちょうど日が沈んだ時間帯で、綺麗な夕焼けが乗っているバスを照らしています。
双葉SA内には山梨県名物の「信玄餅」をはじめ、様々なお土産や飲食物を販売している売店があります。
出発地や目的地と直接関係ない所のお土産を購入できるのも、高速バス旅の魅力のひとつです。
SA内でヨーグルトを購入
筆者は売店で信州八ヶ岳の飲むヨーグルトを購入しました。大きい方はお土産用です。
甘さだけではなく程よい酸味が効いている、味わい深いヨーグルトです。
双葉SA内のお手洗い
お手洗いを済ませて再びバスに乗り込みます。目的地の新宿は、まだまだ先です。
中央道工事の渋滞が発生
中央道日野に停車
バスは途中の中央道日野バス停でも降車することができます。この日は1名がここで下車しました。
上下線共に渋滞が発生
乗車した日は中央道集中工事の期間中でした。ここまでは順調に流れていた高速道路でしたが、工事の影響で約4kmほどの渋滞が発生しました。2車線のうち1車線を工事で塞いでしまっているためです。
下り方面も渋滞が発生していたため、上下共に渋滞で車が流れない状態が発生しました。
高速バスで移動する場合、特に夕方ごろになると帰宅ラッシュと重なるため渋滞が発生しやすいので注意が必要です。
首都高速に入ると渋滞が解消
渋滞区間を抜けると高井戸ICから首都高速に入ります。新宿・代々木のランドマークである「NTTドコモ代々木ビル」に向かって進んでいきます。
20分遅れでバスタ新宿に到着！到着後の疲れは？
バスタ新宿に到着した高速バス
途中渋滞に巻き込まれた影響で終着のバスタ新宿には約20分遅れて21時ごろに到着しました。
座席は快適でゆったり過ごすことができたので、若干の腰の痛みは残りましたが、ほぼ疲労感は感じられませんでした。
ただ、今回は後席の乗客に気を使いリクライニングを使用せずに移動したため、次回乗車する場合は後ろの人を気にせずリクライニングが使用できる、最後部座席を指定して乗るのも良さそうだと考えています。
バスタ新宿からの眺め
到着時間は21時ですので、東京で開催されるイベントやコンサートなどに参加するには遅い時間です。
筆者は17時20分に松本を出るバスに乗車しましたが、それよりも早い時間に出発するバスも設定されているので、東京でイベントやコンサートに参加する場合はもう少し早い便を利用しましょう。
到着時間は遅過ぎるほどではないので、東京で宿泊する場合はホテルのチェックイン時刻にもちょうど良いと感じました。
バス到着後は知らぬうちに疲れが溜まっている場合もあるので、ホテルでゆっくりして、明日に備えることも重要です。
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