高千穂、GW観光6万人 あまてらす鉄道、過去最多

ゴールデンウイーク期間中、多くの観光客でにぎわった高千穂町・高千穂峡

 高千穂町は、今年のゴールデンウイーク(GW)の7日間(4月29日~5月5日)に同町を訪れた観光客数が6万3580人(速報値)だったと明らかにした。3年ぶりに新型コロナウイルス対策の全国的な行動制限がない中、昨年の2倍、一昨年の20倍に増加。10万人前後が訪れていたコロナ前の水準には及ばなかったが、大幅に回復した。
 町内では一昨年のGW期間中、感染拡大防止策として高千穂峡の貸しボートをはじめ観光関連施設を休業し、周辺駐車場を閉鎖。宿泊施設も営業を自粛するなどし、観光客の入り込みを3110人(8日間)に抑えた。昨年は感染対策を徹底した上で観光客を受け入れようと、臨時駐車場を設けシャトルバスを運行するなどしたが、予想されたほどの人出はなく3万2310人(7日間)だった。
 町によると、今年は9割近くを県外客が占め、うち6割が九州からだった。レンタカーや乗用車で訪れる人が目立ち、団体バスは少なかった。高千穂峡の貸しボートや宿泊施設は予約でほぼ埋まった。旧高千穂鉄道でトロッコ列車を運行する高千穂あまてらす鉄道の入場者数は、2両編成に改良したこともあり過去最多の5477人(4月29日~5月9日)を記録した。
 町企画観光課の藤本圭司観光振興係長は「行動制限がなく天候にも恵まれたことで客足が戻ってきた。ただ、団体客や外国人旅行者はまだまだこれから。町内をスムーズに周遊し、消費を促す仕組みづくりを進めていきたい」と話している。
 同町にはコロナ前の2019年に15万6360人(10日間)、18年は8万8730人(7日間)、17年は9万7740人(同)が訪れていた。

© 株式会社宮崎日日新聞社