宮城・加美町の住民らが風力発電の建設計画の白紙撤回を要望

宮城県加美町とその周辺で、大規模な風力発電の計画が進みつつあります。自然環境を壊しかねないとして、加美町の住民らが白紙撤回を求める要望書を県に提出しました。

県などによりますと加美町や大崎市、山形県の尾花沢市などにまたがる奥羽山脈の一帯では、3つの企業が風力発電の風車を最大で174基つくることを計画しています。

加美町の未来を守る会共同代表猪股弘さん「私たちの生活が脅かされる事業は理解できません。健康被害や自然災害におびえながら生活したくありません」

加美町の住民らで作る団体は、17日に県庁を訪れ「水源をおびやかし、土砂崩れを招きかねない」として計画の白紙撤回を求める要望書を県に提出しました。

知事は計画を認めるかどうか判断する経済産業大臣に意見を述べる立場にあり、知事宛ての要望書を受け取った宮城県環境対策課の伊藤健治課長は「最終判断は経済産業大臣が担う」と強調しました。

風力発電を計画している3社のうちの一つで、大臣が認めた10基分の建設に入っているジャパン・リニューアブル・エナジーはkhbの取材に「住民説明会を重ね地元の理解を得たうえで工事を始めている」としています。

温室効果ガスを出さない風力発電は国内各地で導入が進んでいますが、土砂災害のリスクを高めるなどとして住民が反対する例も目立ってきています。

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